平成30年度 春期 ITパスポート試験 公開問題 問62 解説 仮想化技術
1台のコンピュータを論理的に分割し,それぞれで独立したOSとアプリケーションソフトを実行させ,あたかも複数のコンピュータが同時に稼働しているかのように見せる技術として,最も適切なものはどれか。
- ア NAS
- イ 拡張現実
- ウ 仮想化 ✓ 正答
- エ マルチブート
解説
この問題の正解は「仮想化」です。キーワードは「1台の物理的なコンピュータを論理的に分割」「独立したOS」「あたかも複数のコンピュータが稼働しているかのように見せる」という点です。これらが揃っていれば、迷わず「仮想化」を選びましょう。
仮想化とは、物理的なハードウェア(CPU、メモリ、ディスクなど)の能力を、ソフトウェアの力で論理的に切り分ける技術です。1台の高性能なサーバーを、まるで複数台のサーバーがあるかのように分割して使うことができます。
具体的には、仮想化ソフトウェア(ハイパーバイザなど)を導入することで、その上でWindowsやLinuxといった異なるOSを同時に動かすことが可能になります。これにより、例えば「Webサーバー用」と「データベース用」というように、1台の物理サーバーの中で役割ごとに環境を分けることができます。
この技術が使われる場面として代表的なのが、クラウドサービスです。皆さんが普段利用しているクラウドサーバーも、巨大なデータセンター内にある物理サーバーを細かく仮想化し、各ユーザーに割り当てることで運用されています。
ほかの選択肢について整理しましょう。
NASはネットワーク接続ストレージの略で、ネットワーク経由で利用できるファイルサーバー専用の機器です。計算処理の分割とは無関係です。
拡張現実(AR)は、カメラ越しの現実世界にCGなどを重ねて表示する技術です。情報技術の活用分野は異なります。
マルチブートは、1台のPCの中に複数のOSをインストールしておき、起動時にどちらのOSで立ち上げるかを選択する仕組みです。あくまで「切り替えて」使うものであり、同時に動かすわけではないため、本問の定義とは異なります。
ITパスポート試験において仮想化は、リソースの有効活用やコスト削減、サーバーの集約といったメリットとセットで出題されることが多い重要用語です。
- 【ITパスポート】仮想化技術(YouTube解説動画)