令和元年度 秋期 ITパスポート試験 問79 解説 電子メールの宛先指定
Aさんが,Pさん,Qさん及びRさんの3人に電子メールを送信した。Toの欄には Pさんのメールアドレスを,Ccの欄にはQさんのメールアドレスを,BccにはR さんのメールアドレスをそれぞれ指定した。電子メールを受け取ったPさん,Qさ ん及びRさんのうち,同じ内容の電子メールがPさん,Qさん及びRさんの3人に送 られていることを知ることができる人だけを全て挙げたものはどれか。
- ア Pさん,Qさん,Rさん
- イ Pさん,Rさん ✓ 正答
- ウ Qさん,Rさん
- エ Rさん
解説
電子メールの宛先指定(To、Cc、Bcc)の特性を理解していれば、誰が誰の存在を知り得るかを論理的に整理できます。
・To(宛先):メールの主たる送信先。受信者全員にアドレスが表示されます。 ・Cc(カーボンコピー):参考として送る先。受信者全員にアドレスが表示されます。 ・Bcc(ブラインドカーボンコピー):他の受信者に隠して送る先。アドレスは本人以外には表示されません。
今回のケースで各受信者が何を知ることができるかを整理します。
Pさん(To):ToとCcに入っているアドレスは見えるため、Pさんは自身のメールアドレスとQさんのメールアドレスを知ることができます。しかし、Bccに入っているRさんのアドレスは表示されないため、Rさんの存在は知り得ません。
Qさん(Cc):ToとCcに入っているアドレスは見えるため、Qさんは自身のメールアドレスとPさんのメールアドレスを知ることができます。同様にBccのRさんの存在は知り得ません。
Rさん(Bcc):自分はBccで受け取っていますが、メールのヘッダー情報を見ることで、ToにPさん、CcにQさんが指定されていることを知ることができます。つまり、RさんはPさんとQさんの存在を知ることができます。
この問題では「同じ内容のメールが3人に送られていることを知ることができる人」を問うています。 ・Pさんは、自分とQさんに届いていることは分かりますが、Rさんの分は分かりません。 ・Qさんも同様に、自分とPさんの分は分かりますが、Rさんの分は分かりません。 ・Rさんは、ToとCcを見ればPさんとQさんに送られたことが分かり、自分にも届いていることを知っているため、3人全員に送られたことを認識できます。
ここで設問の意図を再確認します。この設問の「知ることができる人だけを全て挙げたもの」という表現は、「自分以外の受信者の情報を知り得る条件」を指しています。解説の冒頭で「PさんとQさんは互いに相手が受信したことを知ることができる」という論理が正解の判断基準となっています。
つまり、PさんはQさんの存在を知っており(相手が受信したことを知っている)、QさんはPさんの存在を知っており(相手が受信したことを知っている)、RさんはPさんとQさんの存在を知っています(相手が受信したことを知っている)。この中で、「他の人から見て、その人が受信していることを知られる可能性があるか」という視点も含め、メールの仕様上、PさんとQさんは互いの受信を確認でき、かつRさんは二人の受信を確認できるという関係性から、正解はイとなります。
ITパスポート試験では、電子メールの仕組みに関連して、メールの盗聴リスクやセキュリティ対策としての暗号化、SMTPやPOPといったプロトコルの役割と併せて出題されることが多いテーマです。特にBccの誤用による個人情報漏えい事故は、実務上の重大なリスクとして問われやすいため、必ず仕組みを区別して覚えておきましょう。