平成31年度 春期 ITパスポート試験 問3 解説 ERPの定義
購買, 生産, 販売, 経理, 人事などの企業の基幹業務の全体を把握し, 関連する情報を一元的に管理することによって, 企業全体の経営資源の最適化と経営効率の向上を図るためのシステムはどれか。
- ア ERP ✓ 正答
- イ MRP
- ウ SCM
- エ SFA
解説
この問題は「企業の基幹業務を一元管理」というキーワードから、ERP(企業資源計画)を選択するのが正解です。選択肢の中で、企業のあらゆる資源(ヒト・モノ・カネ・情報)を統合的に管理し、経営の最適化を目指すシステムはERPだけだからです。
ERPとは Enterprise Resource Planning の略で、日本語では「企業資源計画」と訳されます。かつて企業では、人事部門には人事システム、経理部門には会計システムといった具合に、部署ごとに個別のシステムが導入されていました。しかし、これでは部署間でデータがスムーズに連携できず、経営層がリアルタイムで企業全体の状況を把握するのが困難でした。そこで、販売、在庫、購買、製造、人事、財務などの全業務を一つのシステムで統合し、データを一元管理できるようにしたのがERPです。
これ以外の選択肢も、ITパスポート試験で頻出の用語です。混同しないように役割の違いを確認しておきましょう。
MRP(Material Requirements Planning:資材所要量計画)は、主に製造業で使われるシステムです。いつ、どの製品を何個作るかという生産計画に基づき、必要な部品や原材料を、いつ、どれだけ発注すればよいかを計算し、管理します。ERPが企業全体の資源を管理するのに対し、MRPは製造現場の生産管理に特化しています。
SCM(Supply Chain Management:供給連鎖管理)は、原材料の調達から製造、物流、販売を経て消費者に届くまでの、一連のモノの流れ(サプライチェーン)を企業間で最適化する手法およびシステムです。自社内だけでなく、サプライヤーや販売店も含めた全体最適を目指す点が特徴です。
SFA(Sales Force Automation:営業支援システム)は、営業活動を効率化するためのツールです。顧客情報、案件の進捗状況、商談内容、売上予測などを共有・可視化し、営業担当者の業務を支援します。主に営業部門の生産性向上を目的に導入されます。
試験では、これらの用語が「どの業務領域を指しているか」という定義を問う問題がよく出題されます。「全体管理ならERP」「生産管理ならMRP」「流通最適化ならSCM」「営業支援ならSFA」と、キーワードをセットで覚えておくと、迷わずに解答できるようになります。
- IT用語辞典 e-Words SCM