平成31年度 春期 ITパスポート試験 問93 解説 NFCの利用例
NFCに準拠した無線通信方式を利用したものはどれか。
- ア ETC車載器との無線通信
- イ エアコンのリモートコントロール
- ウ カーナビの位置計測
- エ 交通系のIC乗車券による改札 ✓ 正答
解説
この問題は「NFC」というキーワードが、何をするための技術かを判断できれば瞬時に解けます。NFCは「数センチから十数センチ程度の極めて近い距離でやり取りする無線通信」であることを思い出しましょう。選択肢の中で、改札機にカードをタッチするような「近距離での接触通信」は交通系IC乗車券だけです。
NFC(Near Field Communication)は、その名の通り近距離無線通信規格の総称です。ISO(国際標準化機構)で定められた国際標準であり、SuicaやPASMOといった交通系ICカード、楽天Edyなどの電子マネー、あるいはスマートフォンのタッチ決済機能などで広く採用されています。最大の特徴は、通信距離が非常に短い(数センチ程度)ことであり、これによって「通信相手を意図的に選べる」という高いセキュリティ性と利便性を両立しています。
他の選択肢がなぜ誤りなのかを確認しておくと、知識がより定着します。
アのETCは、DSRC(狭域通信)という別の無線規格を利用しています。車が時速100キロ近くで走行していても通信を完了させる必要があるため、NFCのような近接通信ではなく、数メートルから十数メートルの距離で通信できる技術が使われています。
イのエアコンのリモコンは、一般的に赤外線通信を利用しています。近年の製品ではWi-Fi経由で操作するものもありますが、NFCが使われることはありません。
ウのカーナビの位置計測は、GPS(Global Positioning System)などの衛星測位システムを利用しています。これは宇宙にある衛星からの電波を受信して現在地を割り出すもので、通信距離も用途もNFCとは全く異なります。
試験対策としては、NFCという用語が出てきたら「近距離」「タッチ」「非接触ICカード」というキーワードをセットで覚えておきましょう。特に交通系ICカードと電子マネー決済の仕組みとして、NFCが使われているという点は頻出です。また、これらは「非接触型ICカード技術」の代表例でもあるため、用語が混ざらないよう整理しておくことが重要です。