令和3年度 ITパスポート試験 公開問題 問4 解説 エンタープライズサーチ
エンタープライズサーチの説明として,最も適切なものはどれか。
- ア 企業内の様々なシステムに蓄積されている定型又は非定型なデータを,一元的に検索するための仕組み ✓ 正答
- イ 自然言語処理を実現するための基礎データとなる,電子化された大量の例文データベース
- ウ 写真や書類などを光学的に読み取り,ディジタルデータ化するための画像入力装置
- エ 情報システムや業務プロセスの現状を把握し,あるべき企業の姿とのギャップを埋めるための目標を設定し,全体最適化を図ること
解説
エンタープライズサーチ(Enterprise Search)という言葉に含まれる「エンタープライズ=企業」「サーチ=検索」という英単語から、企業内にある情報を探し出す仕組みであると判断します。選択肢アにある「企業内の様々なシステム」「一元的に検索」というキーワードが、まさにこの機能を表しています。
エンタープライズサーチとは、企業内にある多様なデータ(ファイルサーバ上の文書、メール、社内SNS、データベース内の情報など)を横断的に検索できるようにするシステムです。
通常、社内の情報は部署ごとに管理されていたり、異なるシステムの中に閉じ込められていたりします。そのため、社員が特定の情報を探す際に「どのシステムの、どのフォルダにあるのか」を調べるだけで時間がかかってしまいます。エンタープライズサーチを導入すると、それらの情報をあらかじめインデックス(索引)化しておくことで、Googleなどの検索エンジンと同じように、ひとつの検索窓から必要な情報をすぐに見つけ出すことが可能になります。
定型データとはデータベースのテーブルのように規則性があるデータ、非定型データとはワープロソフトの文書やPDF、画像など、決まった形式を持たないデータを指します。これら双方をまとめて検索対象にできるのが、この仕組みの大きな利点です。
ITパスポート試験では、似たような横文字のIT用語が多く登場します。今回の他の選択肢も、試験でよく問われる重要な概念ですので整理しておきましょう。
イの「電子化された大量の例文データベース」は、コーパスと呼ばれます。自然言語処理や翻訳システムの学習データとして利用されるものです。
ウの「光学的に読み取り、ディジタルデータ化するための画像入力装置」は、スキャナの説明です。
エの「現状を把握し、あるべき姿とのギャップを埋める目標設定、全体最適化」は、エンタープライズアーキテクチャ(EA)の説明です。企業全体の業務やシステムを統一的な枠組みで整理し、最適化を図る経営手法を指します。
このように、似た単語と混同しないよう、それぞれの用語が持つ「役割」や「目的」をキーワードとセットで覚えておくと、消去法でも正解にたどり着きやすくなります。
- コトバンク:エンタープライズアーキテクチャとは