令和5年度 ITパスポート試験 公開問題 問80 解説 OSのオートラン機能
USB メモリなどの外部記憶媒体を PC に接続したときに,その媒体中のプログラムや動画などを自動的に実行したり再生したりする OS の機能であり,マルウェア感染の要因ともなるものはどれか。
- ア オートコレクト
- イ オートコンプリート
- ウ オートフィルター
- エ オートラン ✓ 正答
解説
この問題は、USBメモリを差し込んだ際に発生する「自動的な動作」に着目して回答を導き出します。問題文にある「外部記憶媒体を接続したときに」「プログラムを自動的に実行する」というキーワードから、英語のAuto(自動)とRun(実行)を組み合わせた機能名を連想するのが正解への近道です。
オートラン(AutoRun)の役割とリスク
オートランは、WindowsなどのOSに搭載されている機能で、USBメモリやCD-ROMなどの外部記憶媒体をPCに接続した際、その媒体内に保存されている特定のファイルを自動的に読み込み、プログラムを実行したり、動画や音楽を再生したりする仕組みです。ユーザーが手動でファイルを開く手間を省くための便利な機能として設計されました。
しかし、この「自動実行」という性質がセキュリティ上の大きな弱点となりました。悪意のある第三者がUSBメモリにマルウェアを仕込み、PCに接続した瞬間にそのウイルスが自動で実行されるように細工することが可能です。これを利用した感染被害が過去に多発したため、現在では多くのOSでこの機能は制限・無効化される傾向にあります。
その他の選択肢について
選択肢にある他の用語は、いずれも「オート(自動)」という言葉を含みますが、役割が異なります。
アのオートコレクトは、文章入力中にスペルミスや誤字を自動的に修正する機能です。Wordなどのワープロソフトで見かける機能です。 イのオートコンプリートは、ブラウザの検索窓や入力フォームにおいて、過去の入力履歴に基づいて続きの候補を自動的に表示・補完する機能です。 ウのオートフィルターは、Excelなどの表計算ソフトで、特定の条件に合致するデータだけを抽出して表示する機能です。
試験対策としての注意点
この問題は、単なる機能の定義だけでなく、情報セキュリティの観点から「なぜ危険なのか」という背景知識をセットで問うのがITパスポート試験の特徴です。
実務や試験においても、「利便性とセキュリティはトレードオフの関係にある(便利な機能ほど攻撃者に悪用されやすい)」という視点を持つことが重要です。特にUSBメモリ経由のウイルス感染は、組織のセキュリティポリシーでも「原則として私物のUSBメモリは使用禁止」とされるなど、重要な対策ポイントとなっています。
- マイクロソフト:AutoRun (オートラン) 機能について
- セキュリティ用語辞典:オートラン(AutoRun)とは