令和5年度 ITパスポート試験 公開問題 問91 解説 ニューラルネットワーク
AIに利用されるニューラルネットワークにおける活性化関数に関する記述として,適切なものはどれか。
- ア ニューラルネットワークから得られた結果を基に計算し,結果の信頼度を出力する。
- イ 入力層と出力層のニューロンの数を基に計算し,中間層に必要なニューロンの数を出力する。
- ウ ニューロンの接続構成を基に計算し,最適なニューロンの数を出力する。
- エ 一つのニューロンにおいて,入力された値を基に計算し,次のニューロンに渡す値を出力する。 ✓ 正答
解説
活性化関数の役割は、入力信号の総和に一定のルール(関数)を適用して、次の層へどれくらいの強さで信号を伝えるかという変換処理を行うことです。選択肢の中でこの「信号の変換」というプロセスを正しく説明しているのはエだけです。ほかの選択肢のような「信頼度の計算」や「層の数の決定」といった構造設計の役割とは異なります。
ニューラルネットワークにおける情報の伝わり方
ニューラルネットワークは、人間の脳の神経回路を模した仕組みです。個々のニューロンには、前の層から複数の信号が入力されます。各信号には重み付けが行われ、それらの総和が算出されます。このままの値を次の層へ送るのではなく、活性化関数というフィルターを通すことで、信号に非線形な変化を与えます。
なぜ活性化関数が必要なのかというと、これを挟むことでネットワークが複雑なデータパターンを学習できるようになるからです。もし活性化関数がなければ、どれだけ層を深くしても単なる一次式の計算(線形変換)の繰り返しにしかならず、高度な判断ができません。ReLU関数やシグモイド関数などが有名です。
試験対策としての活用
この問題は、AI(人工知能)分野の用語として頻出です。以下の点とセットで覚えておくと、応用問題にも対応しやすくなります。
・重み(ウェイト):各入力信号に掛け合わされる重要度。学習によって最適な値に更新される。 ・総和(バイアス込み):入力値と重みの積を足し合わせたもの。 ・活性化関数:総和を受けて、次の層へ信号を渡すか、あるいはどの程度の強さで渡すかを決定する変換器。
試験では、この定義を問う問題のほか、活性化関数が「なぜ非線形な処理を行うのか」という目的や、代表的な関数の名前を問う出題が考えられます。仕組みのイメージとしては、信号が一定のしきい値を超えたら強く発火し、そうでなければ抑える、といった神経細胞の挙動を模したものと理解しておきましょう。
ニューラルネットワークの基礎知識 活性化関数とは?ニューラルネットワークにおける役割を分かりやすく解説 AIの基礎:活性化関数(Activation Function)の役割