令和7年度 ITパスポート試験 公開問題 問13 解説 情報提供依頼(RFI)
新しい IT ソリューションの活用の是非を判断するために,その IT ソリューションの提供者に,活用事例や技術情報などの提供を依頼する文書として,最も適切なものはどれか。
- ア EDI
- イ KPI
- ウ RFI ✓ 正答
- エ RFP
解説
この問題は、企業がITシステムを導入する際に行う「調達プロセスの順序」を理解していれば即答できます。
判断のポイントは「情報収集か、提案・見積もりか」という目的の違いです。まだ導入するか迷っている、あるいはどんな技術があるかを知りたい「検討段階」であればRFI、具体的に条件を決めて値段やプランを出してほしい「決定段階」であればRFPを選びます。今回は「活用の是非を判断するため」という段階なので、RFIが正解です。
RFIとRFPの役割の違い
ITパスポート試験で頻出のこれら2つの用語は、混同しないように以下の役割で覚えておきましょう。
RFI(Request For Information:情報提供依頼書) システム導入の初期段階で使われる文書です。ベンダー(ITソリューションの提供者)に対して、その会社が持っている技術力や、他社での導入事例などの情報を教えてもらうために作成します。まだ「どのシステムを買うか」を決める前段階であり、あくまで「情報を集めること」が目的です。
RFP(Request For Proposal:提案依頼書) 導入するシステムが概ね決まり、本格的に検討を進める段階で使われる文書です。ベンダーに対して、具体的なシステムの構成案、見積金額、スケジュールなどの提案を求めます。「わが社の課題を解決するために、いくらで、どんなプランを提案できますか?」と問いかけるための文書です。
業務でなぜこのプロセスが必要なのか
現実のシステム導入プロジェクトでは、最初から特定の企業に声をかけると、その会社の提案に縛られてしまい、公平な比較検討ができなくなるリスクがあります。
まずRFIを出して広く情報を集めることで、自社の課題に対してどのような技術的な解決策が存在するのか、市場にはどんな選択肢があるのかを客観的に把握できます。その上で、選別されたベンダーに対してRFPを出し、比較可能な条件で提案を募るのが、ビジネスにおける正しい順序です。このプロセスを踏むことで、導入後の「こんなはずではなかった」という失敗や、予算の無駄遣いを防ぐことができるのです。
その他の選択肢について
ア EDI(Electronic Data Interchange)は電子データ交換のことで、受発注などの取引情報を通信回線を通じてやり取りする仕組みです。
イ KPI(Key Performance Indicator)は重要業績評価指標のことで、組織の目標達成度を測定するための定量的な指標です。
これらは今回の問題文にある「ITソリューションの提供者への依頼文書」という文脈とは全く異なる概念ですので、しっかりと区別しておきましょう。