ITパスポート試験 / 令和8年度 ITパスポート試験 公開問題 / 問28
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令和8年度 ITパスポート試験 公開問題 問28 解説 エスクローサービス

インターネット上の商取引に関連したリスクのうち,エスクローサービスを利用することによって低減できるリスクとして,適切なものはどれか。

  1. ア オークションサイトに誤った購入金額を入力したときに,取引を取り消せない。
  2. イ 商品の代金を支払ったにもかかわらず,商品が配送されない。 ✓ 正答
  3. ウ ショッピングサイトで使用しているパスワードが漏えいする。
  4. エ 発注した商品を一旦受け取ると,自己都合では解約できない。

解説

エスクローサービスの役割で見極める

この問題は、インターネット取引における「信頼性の欠如」という問題をどのように解決するかを問うています。エスクローサービスとは、第三者機関が代金と商品を一時的に預かる仕組みのことです。したがって、「お金を払ったのに商品が届かない」「商品を送ったのに代金が支払われない」といった、相手を信じきれない場合に生じるリスクを解消できる選択肢を選べば正解となります。

エスクローサービスとは何か

エスクロー(Escrow)は、直訳すると「第三者に預ける」という意味です。ネットオークションやフリマアプリなどで見知らぬ個人同士が取引をする際、直接送金するのは不安が伴います。そこで、決済代行会社などの信頼できる第三者が仲介に入ります。

具体的には以下の流れで取引が進みます。

  1. 購入者が代金を第三者機関に預ける
  2. 第三者機関が代金受領を出品者に通知する
  3. 出品者が商品を発送する
  4. 購入者が商品を確認し、受領連絡をする
  5. 第三者機関から出品者へ代金が支払われる

この仕組みがあることで、出品者は「お金を確実に受け取れる」安心感を得られ、購入者は「商品が届かない場合は代金が支払われない」という安心感を得られます。

なぜ他の選択肢は誤りなのか

アの「誤った金額入力」は、操作上のミスであり、第三者が間に入っても自動的に修正されるわけではありません。ウの「パスワードの漏えい」は、セキュリティ対策や認証の仕組み(二段階認証など)で解決すべき問題であり、決済の仲介とは無関係です。エの「自己都合の解約」は、商取引上のルールや契約条件の問題であり、エスクローの役割とは異なります。

この知識の活用場面

ITパスポート試験においてこの問題が出題される意図は、ネットショッピングにおける「信頼性(真正性や完全性)」をどう確保するかという視点を養うことにあります。

現代のECサイト(メルカリ、Amazon、Yahoo!オークションなど)では、このエスクローの仕組みが当たり前のように組み込まれています。私たちが普段何気なく利用している「購入確定」や「受取評価」といったボタンの裏側には、こうした決済保護の技術が隠れています。エンジニアやビジネス担当者としてシステムを設計・利用する際には、ユーザーが安心して取引できる仕組み(決済の安全性担保)が不可欠である、という認識を持つことが重要です。

参考リンク

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