第三級陸上特殊無線技士 / 第二級陸上特殊無線技士 試験問題例題 (法規 No.1) / 各問題解説 / 問10
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第二級陸上特殊無線技士 試験問題例題 (法規 No.1) 問10 解説 無線従事者の免許取消

総務大臣から無線従事者がその免許を取り消されることがあるのはどの場合か。次のうちから選べ。

  1. 1 電波法又は電波法に基づく命令に違反したとき。 ✓ 正答
  2. 2 引き続き5年以上無線設備の操作を行なわなかったとき。
  3. 3 日本の国籍を有しない者となったとき。
  4. 4 無線従事者の免許証を失ったとき。

解説

本問は、電波法における無線従事者への処分規定(電波法第79条)を正確に記憶しているかを確認する問題です。「電波法または電波法に基づく命令への違反」が、総務大臣による免許取り消しや従事停止処分の対象となる点を選択の根拠とします。

無線従事者の免許取り消し事由と電波法第79条

電波法第79条第1項では、総務大臣が無線従事者の免許を取り消し、または3か月以内の期間を定めてその業務への従事停止を命じることができる条件を定めています。その最大の要件が「電波法又は電波法に基づく命令に違反したとき」です。

無線従事者は、電波という有限希少な社会的財産を利用して通信を行うための国家資格です。そのため、法令を遵守して正しく無線設備を運用することが強く求められます。電波の発射方法の違反、不法無線の開設、あるいは過失による違法運用など、電波法体系に違反する行為を行った場合、資格そのものを剥奪される厳しい行政処分の対象となります。

紛らわしい選択肢の分析と判別方法

選択肢の正誤を判断するにあたっては、無線局の免許(設備・運用に対する免許)と無線従事者の免許(個人に対する資格)の相違や、他の手続きとの違いを把握しておくことが有効です。

選択肢2の「引き続き5年以上操作を行わなかったとき」は、無線従事者免許にはあてはまりません。無線従事者の資格には有効期限がなく、一定期間操作を行わなかったとしても自動的に取り消されることはありません。なお、無線局の運用休止等と混同しやすいですが、従事者資格そのものは継続します。

選択肢3の「日本の国籍を有しない者となったとき」も誤りです。現行の電波法において、無線従事者の欠格事由に国籍条項はありません。外国籍であっても試験に合格し要件を満たせば免許を取得できますし、取得後に国籍が変わっても取り消しの理由にはなりません。

選択肢4の「無線従事者の免許証を失ったとき」は、紛失・破損時の手続きである「再交付申請」を行うべき事態です。免許証という紙面(カード)を物理的に失ったとしても、資格保持者としての権利や登録自体が消滅するわけではないため、取り消し処分とは無関係です。

実務における法令遵守の重要性と出題意図

この問題は単なる条文の暗記にとどまらず、将来無線従事者として業務に携わるにあたり、資格の重みと責任を自覚させるという教育的意図を持っています。

現場でドローン、特定小電力無線、スマートメーター、あるいは業務用の各種無線通信機器を扱う際、無線従事者は法規に従った正しい運用を行う責任を負います。万が一、不法な改造や指定外の周波数での送信などの違反行為を行った場合、個人の資格取り消しだけでなく、事業全体の中断や社会的信用の失墜につながります。

「法令違反=資格取り消しや業務停止のリスク」という原則を理解しておくことは、資格取得後の安全な無線運用において直接活用される実践的な知識です。

参考リンク

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