第二級陸上特殊無線技士 試験問題例題(法規 No.3) 問5 解説 二陸特の操作範囲(周波数)
第二級陸上特殊無線技士の資格を有する者が、陸上の無線局の空中線電力50ワット以下の無線設備(レーダーを除く。)の外部の転換装置で電波の質に影響を及ぼさないものの技術操作を行うことができる周波数の電波はどれか。次のうちから選べ。
- 1 25,010kHzから960MHzまで ✓ 正答
- 2 1,606.5kHzから4,000kHzまで
- 3 4,000kHzから25,010kHzまで
- 4 960MHz以上
解説
第二級陸上特殊無線技士(二陸特)の操作範囲に関する問題は、電波法施行令に規定されている周波数と空中線電力の数値を正確に覚えているだけで確実に得点できます。二陸特が操作できる電波の周波数は 25,010kHzから960MHzまで と定められているため、選択肢1が正解となります。
第二級陸上特殊無線技士の操作範囲と周波数の規定
無線従事者の資格は、扱える無線設備の空中線電力(出力)や周波数、用途によって細かく分類されています。陸上特殊無線技士の資格のうち、二陸特が技術操作を行える範囲は電波法施行令第三条において以下のように定められています。
- 空中線電力50ワット以下の陸上の無線局(レーダーを除く)で、外部の転換装置で電波の質に影響を及ぼさないものの技術操作
- 上記の操作において使用する電波の周波数は 25,010kHzから960MHzまで
- 空中線電力100ワット以下のレーダー(周波数制限なし)
この25,010kHzから960MHzまでという範囲は、VHF(超短波)帯のほぼ全域と、UHF(極超短波)帯の一部をカバーする帯域です。
選択肢を絞り込むための数値の整理
試験対策としては、類似する他の資格や周波数帯と混同しないように数値を整理しておく必要があります。
1,606.5kHzから4,000kHzまで この周波数帯は中波帯(MF)から短波帯(HF)の下部に位置する帯域です。第一級陸上特殊無線技士や、海上関係の無線従事者資格(海上特殊無線技士など)でよく登場する周波数帯であり、二陸特の操作範囲には含まれません。
4,000kHzから25,010kHzまで この周波数帯は短波帯(HF)に該当します。遠距離通信に用いられる帯域であり、これも二陸特の操作範囲外です。
960MHz以上 960MHzを超える周波数帯(マイクロ波帯など)は、より高度な無線通信技術や設備が必要となるため、主に第一級陸上特殊無線技士(一陸特)の操作範囲となります。
二陸特の周波数範囲を覚える際は、スタートが25,010kHz(約25MHz)という非常に中途半端な数字であること、そして上限が1GHzに少し届かない960MHzであることの2点をセットで記憶に定着させることがポイントです。
資格の社会的役割とこの問題が重視される理由
この問題が問う知識は、免許取得後に実務で「自分がどのシステムを運用してよいのか」を法的に正しく判断するために極めて重要です。
二陸特の対象となる 25,010kHzから960MHzまで の周波数帯は、現代社会の安全やインフラを支える無線システムの多くがひしめき合っている帯域です。例えば、以下のようなシステムがこの周波数帯で運用されています。
- 防災行政無線(市区町村が住民に避難情報などを流すシステム)
- 消防救急無線や警察無線、鉄道無線などの公共安全・インフラ系無線
- タクシー無線やGPSを活用した運行管理システム
- 携帯電話の基地局や各種業務用連絡無線
これらの無線局は、混信や不正な運用が発生すると社会生活に重大な影響を及ぼす可能性があります。そのため、電波法では操作できる資格とその範囲を厳格に規定しています。受験者に対してこの周波数帯の正確な境界線を問うことで、有資格者として違法な周波数での運用や無資格操作を防ぐという強い教育的意図が込められています。