第三級陸上特殊無線技士 / 第二級陸上特殊無線技士 試験問題例題(無線工学 No.1) / 各問題解説 / 問24
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第二級陸上特殊無線技士 試験問題例題(無線工学 No.1) 問24 解説 受信障害の原因

無線受信機において、通常、受信に障害を与える雑音の原因にならないのはどれか。次のうちから選べ。

  1. 1. 発電機のブラシの火花
  2. 2. 給電線のコネクタのゆるみによるアンテナとの接触不良
  3. 3. 高周波加熱装置
  4. 4. 電源用電池の容量低下 ✓ 正答

解説

問題の正解を見分けるポイントは、選択肢の中で「不要な電磁波や電気的な揺らぎ(雑音)を発生させるもの」と、「機器の動作電力を下げるだけのもの」を区別することです。電源用電池の容量低下は受信機の動作用電力を減らすだけであり、電磁波や回路的な火花といった雑音を直接発生させる要因にはなりません。

受信障害を引き起こす雑音の正体

無線受信において雑音(ノイズ)とは、受信したい目的の信号以外の、不要な電磁波や電気信号のことを指します。これらがアンテナや回路に入り込むことで、音声にザーという音が混ざって聞き取りにくくなったり、データ通信の電波が途切れたりする受信障害が発生します。

雑音は、その発生源によって自然界から発生する自然雑音(雷や宇宙雑音など)と、人間の活動によって発生する人工雑音に分かれます。試験でよく問われるのは、身の回りにある電気機器や設備の不具合から発生する人工雑音の知識です。

各選択肢の発生メカニズムと影響

それぞれの現象がなぜ雑音の原因になるのか、あるいはなぜ雑音を発生させないのか、仕組みを整理します。

発電機のブラシの火花

モーターや発電機には、回転する部分に電流を流すために、ブラシと呼ばれる導電体と整流子が接触する仕組みがあります。これらが高速で擦れ合いながら回転するとき、接触が切り替わる瞬間に微小な火花放電(スパーク)が連続して発生します。この火花は急激な電流の変化を伴うため、強力な高周波の電磁波となり、周囲の無線機にジャーという激しい雑音を与えます。

給電線のコネクタのゆるみによるアンテナとの接触不良

アンテナと受信機を接続する同軸ケーブルなどのコネクタが緩んでいると、風による振動などで金属接触面が細かく離れたりくっついたりします。この不安定な接触面を電流が通ると、不規則な抵抗変化や微小な火花が発生し、ガサガサという接触雑音(ガリノイズ)が生まれます。また、近くに強い電波がある場合、この接触不良部分がダイオードのような働きをしてしまい、新しい不要な電波を周囲に放射することもあります。

高周波加熱装置

電子レンジや、工場で金属・プラスチックを加工するために使われる工業用高周波加熱装置は、大電力の高周波電磁波を利用して物質を温めます。これらの装置から漏洩する電磁波は非常に強力です。装置のシールド(電磁遮蔽)が不十分であったり、古くなって劣化したりすると、周囲の無線通信に対して広範囲かつ強力な受信障害を発生させます。

電源用電池の容量低下

電池の容量が低下すると、受信機に供給される電圧が低くなります。これにより、受信機の音量が小さくなったり、電波を受け止める感度が鈍くなったり、最終的には電源が切れて動作を停止したりします。しかし、電圧が低下すること自体は、不規則な電磁波を外部に放射したり、回路内部に火花のようなノイズ信号を作り出したりする原因にはなりません。したがって、これは受信障害を与える雑音の直接的な発生原因には該当しません。

現場のトラブルシューティングにおける重要性

この問題で問われている知識は、無線従事者が現場でトラブルに直面した際、原因がどこにあるのかを論理的に切り分けるために役立ちます。

例えば、無線機からガサガサという大きな雑音が聞こえるとき、電池を新品に交換しても状況は改善しません。雑音の原因は、アンテナコネクタの緩みや、近くで動いている換気扇のモーター、あるいは近くの工場にある加熱装置といった外部要因である可能性が高いからです。逆に、雑音はないものの、通信相手の声がかすれて途切れるような場合には、真っ先に電池の消耗を疑うべきです。

このように、ノイズ(電磁波の乱れ)による障害と、パワー(動作エネルギー)の不足による障害を明確に区別して理解することが、迅速な復旧対応を行うための基本となります。

参考リンク

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