第三級陸上特殊無線技士 / 第二級陸上特殊無線技士 試験問題例題(無線工学 No.2) / 各問題解説 / 問17
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第二級陸上特殊無線技士 試験問題例題(無線工学 No.2) 問17 解説 蓄電池の並列接続

1個の電圧及び容量が 6〔V〕、60〔Ah〕の蓄電池を3個並列に接続したとき、合成電圧及び合成容量の組合せで、正しいのはどれか。次のうちから選べ。

  1. 1. 合成電圧: 18〔V〕, 合成容量: 60〔Ah〕
  2. 2. 合成電圧: 18〔V〕, 合成容量: 180〔Ah〕
  3. 3. 合成電圧: 6〔V〕, 合成容量: 60〔Ah〕
  4. 4. 合成電圧: 6〔V〕, 合成容量: 180〔Ah〕 ✓ 正答

解説

蓄電池を並列に接続した場合、全体の電圧(合成電圧)は蓄電池1個の電圧と変わらず、全体の容量(合成容量)は個数分の合計になります。

したがって、6 V、60 Ahの蓄電池を3個並列に接続すると、電圧は 6 V のまま、容量は 60 Ah × 3 = 180 Ah となり、選択肢4が正解です。

蓄電池の接続方法による電圧と容量の変化

蓄電池(バッテリー)を複数組み合わせて使用する場合、接続方法には「直列接続」と「並列接続」の2通りがあります。それぞれの接続方法によって、出力される電圧と、取り出せる電流の総量である容量の性質が異なります。

直列接続は、1個の蓄電池のプラス極ともう1個のマイナス極を順につなぐ方法です。この接続では、全体の電圧は各蓄電池の電圧を足し合わせたものになります。一方で、容量は蓄電池1個分と変わりません。

並列接続は、すべての蓄電池のプラス極同士、マイナス極同士をそれぞれつなぐ方法です。この接続では、全体の電圧は蓄電池1個の電圧と同じになります。しかし、回路全体で流せる電流の通り道が増えるため、取り出せる容量は各蓄電池の容量をすべて足し合わせたものになります。

この問題を解くための具体的な手順

本問で与えられた条件を整理して、順を追って判断します。

与えられた条件:

  • 蓄電池1個の電圧:6 V
  • 蓄電池1個の容量:60 Ah
  • 接続方法:3個を並列に接続

まず、合成電圧について考えます。 接続方法が並列であるため、蓄電池を何個つないでも全体の電圧は変化しません。そのため、全体の合成電圧は1個の電圧と同じになります。 合成電圧 = 6 V

次に、合成容量について考えます。 並列接続では、容量は個数分だけ足し算(または個数倍)になります。今回は同じ容量の蓄電池が3個並列に接続されているため、1個の容量を3倍します。 合成容量 = 60 Ah × 3 = 180 Ah

この2つの結果「6 V」と「180 Ah」の組み合わせを探すと、選択肢4が合致することがわかります。

現場での電源設計における蓄電池接続の役割

無線局の運用において、電源の確保は極めて重要です。特に災害時や停電時に無線機器を動かし続けるためのバックアップ電源として、蓄電池は欠かせない存在です。

無線機器には、それぞれ動作するために必要な適正電圧が決まっています。例えば、12 Vや24 Vといった指定の電圧に対して、手元に6 Vの蓄電池しかない場合は、直列接続によって電圧を持ち上げる必要があります。

一方で、電圧は機器の規格に合っているものの、長時間の運用(停電対策など)を行いたい場合には、容量を増やす必要があります。このときに用いられるのが並列接続です。並列接続によって電圧を維持したまま容量(Ah:アンペアアワー)を増やすことで、無線機をより長い時間稼働させることが可能になります。

この問題は、無線従事者として現場の電源システムを適切に理解し、安全かつ実用的な電源構成を選択できる基礎知識があるかを問うています。

参考リンク

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