第三級海上特殊無線技士 / 令和7年度 下期 学科試験 / 各問題解説 / 問20
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令和7年度 下期 学科試験 問20 解説 復調と周波数弁別器

次の記述において [A] 内に入れるべき字句の正 しい組合せを下の番号から選べ。 無線電話装置において、受信電波の中から音声信 号を取り出すことを [A] という。FM(F3E)電波の 場合、この役目をするのは [B] である。

  1. 1. 復調 2乗検波器
  2. 2. 復調 周波数弁別器 ✓ 正答
  3. 3. 変調 2乗検波器
  4. 4. 変調 周波数弁別器

解説

受信から音声を取り出す仕組み

この問題は、無線通信の基本プロセスである変復調の用語と、FM方式特有の回路構成を問うものです。

まず、電波から音声信号を取り出す操作を指す言葉を探します。送信側で音声信号を電波に乗せることを変調と呼ぶのに対し、受信側で元の音声信号を抽出することを復調と呼びます。この時点で選択肢は1か2に絞られます。次に、FM(周波数変調)波から音声を取り出す回路には、周波数の変化を電圧の変化に変換する周波数弁別器(ディスクリミネータ)が用いられます。したがって、正解は2となります。

変調と復調の役割

無線通信において、音声信号をそのまま空気中に電波として飛ばすことはできません。音声は低い周波数の信号であるため、これを高い周波数の搬送波(キャリア)に乗せる必要があります。これが変調(Modulation)です。

逆に受信機では、送られてきた高い周波数の電波から、元の音声信号だけを抜き出す必要があります。この操作が復調(Demodulation)です。日常生活で使っているラジオやスマートフォンも、内部では常にこの復調作業を行っています。

FM方式と周波数弁別器

FM(周波数変調)は、音声信号の大きさに合わせて搬送波の周波数を変化させる方式です。この方式の電波を受信した際、受信機の中では周波数のズレを読み取って元の音声信号に戻す必要があります。

このとき活躍するのが周波数弁別器です。これは入力された電波の周波数が高くなれば高い電圧を、低くなれば低い電圧を出力するように設計された回路です。この電圧の変動がそのまま元の音声信号となってスピーカーを鳴らす仕組みです。一方、2乗検波器は主にAM(振幅変調)波の復調などに用いられる回路であり、FMの仕組みとは異なります。

無線機器を理解する意義

この問題で問われている知識は、実際の無線機のブロック図を読み解くための基礎です。故障対応や機器の調整を行う際、どの回路で信号がどのように変換されているかを理解していると、トラブルの切り分けが非常にスムーズになります。第三級海上特殊無線技士の試験においては、こうした基本的な用語の定義と、方式ごとの回路名称をセットで覚えておくことが、合格への最短ルートとなります。

参考リンク

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