第三級アマチュア無線技士 CBT試験問題例題(法規 No.3) 問7 解説 免許証の備え付け
移動するアマチュア局(人工衛星に開設するものを除く。)の免許記録は、どこに備え付けておかなければならないか、正しいものを次のうちから選べ。
- 1. 免許人の住所
- 2. 受信装置のある場所
- 3. 送信装置のある場所(当該送信装置を用いて当該無線局を運用し、又は運用しようとするときに限る。)又は無線設備の常置場所 ✓ 正答
- 4. 無線局事項書の写しを保管している場所
解説
移動するアマチュア局において、免許記録(無線局免許状のこと)をどこに置いておくべきかという問いに対しては「運用している現場」と「普段の保管場所(常置場所)」の2箇所を押さえるのが正解への最短ルートです。
運用形態と免許状の保管場所
アマチュア無線局には「移動しない局」と「移動する局」の2種類がありますが、この問題が対象としているのは「移動する局」です。
移動する局は、自動車に積載して運用したり、ポータブル機を持ち出して屋外で運用したりと、場所が固定されません。法律(無線局運用規則)では、無線局の免許状は、その無線局が運用されている場所でいつでも確認できなければならないと定められています。
運用中であれば、その送信装置がある場所(操作している手元など)に免許状が必要です。一方で、運用していない時や保管しておく場所については、届け出ている「無線設備の常置場所」に置いておくことが求められます。この「運用中の場所」か「常置場所」のどちらかであれば法的に問題ありません。
迷わないための判断プロセス
この問題は、選択肢を一つずつ吟味するよりも、「どこにあれば運用が適法か」をイメージするとすぐに判断できます。
- 免許人の住所に免許状があっても、運用現場で提示を求められた際にすぐに対応できません。したがって選択肢1は不適です。
- 受信装置はあくまで受信専用の機器であり、送信を行う免許局としての証明をそこに備え付ける必要はありません。選択肢2も不適です。
- 無線局事項書の写しは補足資料であり、無線局免許状そのものの代わりにはなりません。選択肢4も不適です。
結果として、実際に電波を出す送信装置のそば、もしくは本来の保管場所である常置場所を挙げている選択肢3が唯一の正解となります。
この知識が求められる場面
アマチュア無線家として実際に運用に出る際、免許状の扱いは非常に重要です。例えば、移動運用先で万が一、総合通信局の電波監視や関係者から無線局免許状の提示を求められた際、手元(あるいはすぐに出せる場所)に免許状がないと、運用停止などの厳しい処分を受ける可能性があります。
試験におけるこの問題の意図は、単なる暗記ではなく「無線局を運用する者は、自分の局が法的に正当であることをいつでも証明できなければならない」というアマチュア無線の運用の基本原則を理解させることにあります。ルールを守って運用することは、アマチュア無線という趣味の社会的信用を守ることにも直結します。