第三種電気主任技術者試験 / 令和5年度第三種電気主任技術者下期試験 法規科目 / 各問題解説 / 問10
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令和5年度第三種電気主任技術者下期試験 法規科目 問10 解説 問1 問1

設問図

問1 次の文章は,「電気事業法施行規則」に基づく自家用電気工作物を設置する者が保安規程に定めるべき事項の一部に関する記述である。a) 自家用電気工作物の工事, 維持又は運用に関する業務を管理する者の(ア)に関すること。b) 自家用電気工作物の工事, 維持又は運用に従事する者に対する(イ)に関すること。c) 自家用電気工作物の工事, 維持及び運用に関する保安のための(ウ)及び検査に関すること。d) 自家用電気工作物の運転又は操作に関すること。e) 発電所又は蓄電所の運転を相当期間停止する場合における保全の方法に関すること。f) 災害その他非常の場合に採るべき(エ)に関すること。g) 自家用電気工作物の工事, 維持及び運用に関する保安についての(オ)に関すること。上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして, 正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. (1) 権限及び義務, 勤務体制, 巡視, 点検, 指揮命令, 記録
  2. (2) 職務及び組織, 勤務体制, 整備, 補修, 措置, 届出
  3. (3) 権限及び義務, 保安教育, 整備, 補修, 指揮命令, 届出
  4. (4) 職務及び組織, 保安教育, 巡視, 点検, 措置, 記録 ✓ 正答
  5. (5) 権限及び義務, 勤務体制, 整備, 補修, 指揮命令, 記録

解説

電気事業法施行規則第50条第1項の規定に基づき、保安規程に定めるべき事項の(ア)に「職務及び組織」、(イ)に「保安教育」、(ウ)に「巡視、点検」、(エ)に「措置」、(オ)に「記録」がそれぞれ当てはまるため、正答は(4)となります。

保安規程の法的性質

保安規程は、自家用電気工作物を設置する者が、電気工作物の工事、維持、運用に関する保安を確保するために自主的に定めるルールです。電気事業法第42条に基づき、自家用電気工作物の設置者は保安規程を定め、届け出ることが義務付けられています。この「自主的な保安」の根拠となるのが保安規程であり、その記載事項は電気事業法施行規則第50条において詳細に定められています。

空白箇所を埋める判断のステップ

  1. (ア)には、業務を管理する者の「職務及び組織」が入ります。これは、誰がどの範囲の責任を負い、どのような組織体制で保安業務を遂行するかを明確にするための基本事項です。
  2. (イ)には、従事者に対する「保安教育」が入ります。保安規程の実効性を高めるためには、従事者自身が保安の重要性や具体的な手順を習得している必要があり、継続的な教育が必須とされています。
  3. (ウ)には、保安のための「巡視、点検」が入ります。機器の状態を常時または定期的に確認し、異常の有無を早期に発見することは、維持運用の最も基礎となる業務です。
  4. (エ)には、非常の場合に採るべき「措置」が入ります。災害や緊急時に従事者が混乱なく行動できるよう、あらかじめ具体的な対応行動を規定しておくことが求められます。
  5. (オ)には、保安についての「記録」が入ります。日々の巡視や点検の結果、事故発生時の状況などを確実に残しておくことで、過去の履歴に基づいた適切なメンテナンスや再発防止策が可能となります。

選択肢にある「権限及び義務」や「指揮命令」といった言葉は、保安規程の精神には関連しますが、法規上の規定項目としては「職務及び組織」が正確な表現として優先されます。また、「届出」は保安規程そのものに必要な行為であり、規程内に定める内容とは区分されます。

法規の条文にある用語と、保安業務の実際の流れを重ねてみると、これらの項目が安全を担保するために欠かせない連鎖になっていることが見えてきます。

参考リンク

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