第三種電気主任技術者試験 / 令和5年度第三種電気主任技術者下期試験 法規科目 / 各問題解説 / 問131
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令和5年度第三種電気主任技術者下期試験 法規科目 問131 解説 問13(a) 問13

設問図

問13(a) 電気工作物に起因する供給支障事故について、次の(a)の問に答えよ。次の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。1 電気事業法第39条(事業用電気工作物の維持)において、事業用電気工作物の損壊により(ア)者又は配電事業者の電気の供給に著しい支障を及ぼさないようにすることが規定されている。2 「電気関係報告規則」において、(イ)を設置する者は、(ア)、配電事業又は特定送配電事業の用に供する電気工作物と電気的に接続されている電圧(ウ)V以上の(イ)の破損又は(イ)の誤操作若しくは(イ)を操作しないことにより(ア)者、配電事業者又は特定送配電事業者に供給支障を発生させた場合、電気工作物の設置の場所を管轄する産業保安監督部長に事故報告をしなければならないことが規定されている。3 図1に示す高圧配電系統により高圧需要家が受電している。事故点1、事故点2又は事故点3のいずれかで短絡等により高圧配電系統に供給支障が発生した場合、2の報告対象となるのは(エ)である。

  1. (1) 一般送配電事業 自家用電気工作物 6000 事故点1又は事故点2
  2. (2) 送電事業 事業用電気工作物 3000 事故点1又は事故点3
  3. (3) 一般送配電事業 事業用電気工作物 6000 事故点2又は事故点3
  4. (4) 送電事業 事業用電気工作物 6000 事故点1又は事故点2
  5. (5) 一般送配電事業 自家用電気工作物 3000 事故点2又は事故点3 ✓ 正答

解説

電気事業法第39条の規定により、自家用電気工作物の設置者は、事故発生時に一般送配電事業者等の電気の供給に著しい支障を及ぼさないよう維持しなければなりません。また、電気関係報告規則において報告義務が生じるのは、3000V以上の電圧で接続された自家用電気工作物の破損等により供給支障が発生した場合であり、図に示す系統において、遮断器Bより電源側で発生した事故点2および事故点3が報告対象となります。

電気工作物の維持と事故報告の法規

電気事業法および電気関係報告規則は、電気の安定供給を確保し、社会的な影響を最小限に抑えることを目的としています。特に自家用電気工作物(工場やビルなどが設置する電気設備)において発生した事故が、電力会社である一般送配電事業者の配電網にまで悪影響を及ぼす場合、国の監督機関へ速やかに報告することが義務付けられています。

この報告の要件を定める際の重要な指標が「電圧」と「供給責任」です。

  1. 電気事業法第39条は、電気工作物の損壊によって一般送配電事業者の電気供給に支障が出ないよう、設置者が適切に保守管理を行う義務を定めています。
  2. 電気関係報告規則の報告対象となるのは、一般送配電事業者等の系統と電気的に接続されている一定以上の高電圧設備です。具体的には3000V以上の電圧で接続された設備において、破損や誤操作により供給支障が発生したケースが対象となります。

供給支障事故の判断と系統上の位置づけ

図に示された高圧配電系統の構成を整理し、どこで発生した事故が報告対象となるかを判断します。

  1. 報告対象となる設備は「自家用電気工作物」です。一般送配電事業者の設備(配電線や配電用変電所の設備)自体で発生する事故は、この報告規則の枠組みとは別に管理されます。
  2. 事故点1は、電力会社側の配電線系統で発生する事故です。これは報告義務者である「自家用電気工作物の設置者」の管轄外であるため、本規則の報告対象からは除外されます。
  3. 事故点2および事故点3は、遮断器Bより先(需要家側)の設備で発生しています。遮断器Bは、需要家側で事故が起きた際に、電力会社側の系統まで停電が拡大するのを防ぐ「保安上の責任分界点」付近の役割を担っています。ここでの事故が電力会社側の設備に影響を及ぼす場合、設置者は事故報告を行う必要があります。
  4. 電圧要件を確認します。この報告規則で定められている基準は3000V以上です。したがって、高圧配電系統に接続された自家用電気工作物の基準電圧として3000Vを選択します。

供給支障を引き起こした際の責任範囲や系統上の配置を、遮断器による区分けと照らし合わせてみると、それぞれの事故がどの範囲に波及するのかが見えてきます。

参考リンク

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