令和6年度第三種電気主任技術者下期試験 法規科目 問10 解説 問1 問1
問1 「電気事業法」に基づく,一般用電気工作物に該当するものは次のうちどれか。なお, (1)~(5)の電気工作物は, その受電のための電線路以外の電線路により, その構内以外の場所にある電気工作物と電気的に接続されていないものとする。
- 受電電圧6.6kV, 受電電力60kWの店舗の電気工作物
- 受電電圧200V, 受電電力30kWで, 別に発電電圧200V, 出力15kWの内燃力による非常用予備発電装置を有する病院の電気工作物
- 受電電圧6.6kV, 受電電力45kWの事務所の電気工作物
- 受電電圧200V, 受電電力30kWで, 別に発電電圧100V, 出力7kWの太陽電池発電設備と, 発電電圧100V, 出力15kWの風力発電設備を有する公民館の電気工作物
- 受電電圧200V, 受電電力35kWで, 別に発電電圧100V, 出力5kWの太陽電池発電設備を有する事務所の電気工作物 ✓ 正答
解説
受電電圧200Vかつ受電電力35kWであり、さらに出力5kWの太陽電池発電設備を有する事務所の電気工作物は、電気事業法で定められた一般用電気工作物の要件を満たすため、該当する電気工作物となります。
一般用電気工作物の定義と判断基準
電気事業法第38条において、一般用電気工作物とは、電気を使用する場所において使用される電気工作物であって、他の電気工作物と接続されていないものを指します。具体的には、経済産業省令で定める小規模なものに限られます。
一般用電気工作物に該当するための主要な条件は以下の通りです。
- 受電電圧が低圧(600V以下)であること。
- 受電電力が50kW未満であること。
- 発電設備を併設する場合、その規模や種類に応じた一定の制限を満たすこと。
この判断において重要となるのが「電気事業法施行規則」第48条に基づく発電設備の扱いであり、太陽電池や風力発電など特定の発電設備については、その出力が一定範囲内であれば、受電設備と合わせた全体構成が一般用電気工作物の枠組みに含まれます。
電気工作物の分類判断
提示された各選択肢について、上記の定義に基づき分類を行います。
- 受電電圧6.6kVの設備は、高圧受電であるため、受電電力の大きさを問わず自家用電気工作物に分類されます。
- 病院などの病院や一定の条件を持つ場所では、受電電力の制限がより厳格になる場合がありますが、本設問の事務所においては、低圧受電かつ50kW未満という基準が適用されます。
- 受電電力35kWという数値は50kW未満という条件を明確に満たしており、併設された5kWの太陽電池発電設備も、一般用電気工作物に付帯する発電設備として認められる出力範囲内に収まります。
- 公民館の例では、複数の発電設備を合計した出力や個別の要件を確認する必要がありますが、本設問で問われている事務所のケースは、低圧受電かつ受電電力が50kW未満であるという基本要件と、小規模な発電設備の併設という条件において、一般用電気工作物として定義される範囲と正確に一致します。
受電電圧が示す低圧の境界線と、50kWという電力のしきい値を重ねてみると、電気工作物の分類の全体像が見えてきます。