第三種電気主任技術者試験 / 令和7年度第三種電気主任技術者上期試験 機械科目 / 各問題解説 / 問60
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令和7年度第三種電気主任技術者上期試験 機械科目 問60 解説 問6 問6

設問図

問6 定格出力7500kV・A, 定格電圧(線間電圧)3300Vの星形結線三相同期発電機がある。また, 定格電流に等しい持続短絡電流を流すのに必要な界磁電流は200A, 無負荷で定格電圧を発生するのに必要な界磁電流は240Aであった。発電機の出力端で三相短絡事故が発生したときに発電機の巻線に流れる持続短絡電流の実効値[A]として, 最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。

  1. 1100
  2. 1600 ✓ 正答
  3. 1900
  4. 2700
  5. 3400

解説

定格出力7500kV・Aの発電機において、無負荷での定格電圧に必要な界磁電流と定格電流の持続短絡に必要な界磁電流の比である短絡比を求め、それを定格電流に乗じることで、三相短絡時に流れる持続短絡電流が約1600Aと算出されます。

同期発電機の短絡比と持続短絡電流

同期発電機の性能を示す重要な指標として「短絡比」があります。これは、無負荷で定格電圧を発生させるのに必要な界磁電流(If0I_{f0})と、定格電流を流すのに必要な持絡短絡電流(IfsI_{fs})の比率として定義されます。

短絡比 KsK_s は、次の式で表されます。 Ks=If0/IfsK_s = I_{f0} / I_{fs}

この短絡比は、発電機の同期インピーダンスの逆数に相当する値であり、短絡比が大きいほど、短絡時の電流増加を抑える能力が高く、また電圧変動率が小さいという特性を持ちます。定格状態(定格電圧・定格電流)を基準として、三相短絡が発生した際、最終的に落ち着く電流値である「持続短絡電流」は、この短絡比と定格電流を組み合わせることで導出できます。

短絡電流の算出ステップ

  1. 発電機の定格電流 InI_n を求める 三相交流の出力式 P=3×Vn×InP = \sqrt{3} \times V_n \times I_n を用いて、In=P/(3×Vn)I_n = P / (\sqrt{3} \times V_n) となります。 与えられた値から、In=(7500×103)/(3×3300)≈1312.2[A]I_n = (7500 \times 10^3) / (\sqrt{3} \times 3300) \approx 1312.2 [A] となります。

  2. 短絡比 KsK_s を算出する 与えられた界磁電流の値を用いて、Ks=240/200=1.2K_s = 240 / 200 = 1.2 となります。

  3. 持続短絡電流 IsI_s を求める 短絡比の定義より、定格電流に対してどれだけの電流が流れるかが決まるため、Is=Ks×InI_s = K_s \times I_n となります。 先の結果を代入すると、Is=1.2×1312.2≈1574.6[A]I_s = 1.2 \times 1312.2 \approx 1574.6 [A] となります。

この数値から、選択肢の中で最も近い1600Aが妥当であると判断できます。

定格容量や電圧の数値と、界磁電流の比率に注目し、発電機が定格運転から短絡状態へと移行する際の電流の広がりを重ねてみると、その値の出どころが見えてきます。

参考リンク

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