第三種電気主任技術者試験 / 令和7年度第三種電気主任技術者上期試験 電力科目 / 各問題解説 / 問151
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令和7年度第三種電気主任技術者上期試験 電力科目 問151 解説 問15(a) 問15

設問図

問15(a) 図の流況曲線を持つ河川の全流量を使用できる調整池式水力発電所において、発電所の使用流量[m^3/s]と調整池の有効貯水容量[m^3]について、次の(a)及び(b)の問に答えよ。1日単位の調整運転を行う場合、上記流況曲線の渇水量8m^3/sにおいて、1日に6時間の運転を可能とする最大の使用流量[m^3/s]と、当該時間外に調整池に流入する貯水量[m^3]の組合せとして、最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ここで、当該6時間の最大使用流量での運転以外の時間は、水車・発電機を停止して調整池に河川の全流量を貯水するものとする。

  1. 22.8, 410400
  2. 28.8, 518400
  3. 34.8, 518400
  4. 28.8, 410400
  5. 32.0, 518400 ✓ 正答

解説

渇水量8[m^3/s]の河川において、1日(24時間)の総流入量を6時間の運転時間内にすべて使い切る最大使用流量は32[m^3/s]となり、残りの18時間で調整池に貯留される総水量は518400[m^3]となります。

調整池式発電の流量バランス

調整池式水力発電所では、河川から流入する水量を調整池に一度蓄え、電力需要の大きい時間帯に集中して放流することで発電を行います。この運用において、「1日の総流入量」と「1日の総使用水量」が釣り合っている状態が、最も効率的に水を活用できる基本となります。

ここで重要となるのが、流量と時間の関係から求められる「水量」の考え方です。一定の流量 QQ[m^3/s]が時間 tt[s]の間流れた場合、その総量 VV[m^3]は次の式で表されます。 V=Q×tV = Q \times t

この関係を1日(24時間)というサイクルに当てはめると、河川からの流入分をすべて発電に回す場合、流入量と使用量の総和は等しくなります。

最大使用流量と貯水量の算出プロセス

  1. 1日の総流入量を算出します。渇水量8[m^3/s]が24時間流れるため、秒換算した総量は以下の通りです。 8 \text{ [m^3/s]} \times 24 \text{ [時間]} \times 3600 \text{ [秒/時間]} = 691200 \text{ [m^3]}

  2. 6時間の運転でこの全量を使用する場合の最大使用流量 QmaxQ_{max} を求めます。運転時間を6時間(6×3600=216006 \times 3600 = 21600秒)として計算します。 Q_{max} \times 21600 \text{ [秒]} = 691200 \text{ [m^3]} Q_{max} = 691200 / 21600 = 32 \text{ [m^3/s]}

  3. 運転時間外(18時間)に調整池に流入し、貯留される水量を算出します。発電を停止している18時間分(18×3600=6480018 \times 3600 = 64800秒)の流入量がすべて貯水池に溜まります。 8 \text{ [m^3/s]} \times 18 \text{ [時間]} \times 3600 \text{ [秒/時間]} = 518400 \text{ [m^3]}

調整池の容量と河川から流れてくる水量の変化を重ねてみると、発電所の運転パターンに応じた水面位の推移が見えてきます。

参考リンク

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