令和7年度第三種電気主任技術者上期試験 理論科目 問10 解説 問1 問1
問1 電圧 V [V] に充電された静電容量 C [F] のコンデンサと全く充電されていない静電容量 2C [F] のコンデンサとがある。これら二つのコンデンサを並列に接続したとき、これらのコンデンサに蓄えられる全静電エネルギー [J] の値として、正しいものは次のうちどれか。
- 1/9 CV^2
- 1/6 CV^2 ✓ 正答
- 2/9 CV^2
- 1/3 CV^2
- 3/8 CV^2
解説
電圧 に充電されたコンデンサ と、電荷のないコンデンサ を並列接続すると、全体の静電容量が に増える一方で、蓄えられた電荷 が両者に再分配されるため、電圧は となり、蓄えられる全静電エネルギーは となります。
コンデンサの基本特性とエネルギー
コンデンサの静電容量を [F]、蓄えられた電荷を [C]、端子間電圧を [V] とすると、 の関係が成り立ちます。また、コンデンサに蓄えられる静電エネルギー [J] は、 または で表されます。
複数のコンデンサを並列に接続すると、全体の静電容量は個々の容量の和となります。並列接続されたコンデンサ間では、電荷が移動して最終的に両者の端子間電圧が等しくなった状態で平衡状態に達します。この際、系全体で電荷の総量は保存されるという性質があります。
並列接続後のエネルギー計算
並列接続に伴う静電エネルギーの変化を以下の手順で求めます。
接続前の全電荷を特定する 充電されているコンデンサ の電荷は です。もう一方のコンデンサ は充電されていないため、接続前の系全体の電荷は となります。
接続後の電圧を算出する 二つを並列に接続すると、合成静電容量 は となります。系全体の電荷 は保存されるため、接続後の電圧 は、 となります。
全静電エネルギーを求める 合成静電容量 と接続後の電圧 を用いて、エネルギーの式 に代入します。 となります。
接続後のコンデンサの容量と電圧の関係に目を向けると、電荷がどのように分配され、電圧がどのように変化したのかが見えてきます。