第一種電気工事士試験 / 平成23年度 筆記試験 / 問31
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平成23年度 筆記試験 問31 解説 地中電線路の施工

別表1

②に示す構内の地中電線路を施設する場合の施工方法として、不適切なものは。

  1. イ. 地中電線路を直接埋設式により施設し、長さが 20〔m〕であったので電圧の表示を省略した。 ✓ 正答
  2. ロ. 地中電線路を収める防護装置に鋼管を使用した管路式とし、管路の接地を省略した。
  3. ハ. 地中電線路を収める防護装置に波付硬質合成樹脂管(FEP)を使用した。
  4. ニ. 地中電線に堅ろうな外装を有するケーブルを使用し、埋設深さ(土冠)を 1.2〔m〕とした。

解説

地中電線路における「電圧表示」の重要性

この問題は、地中電線路の施設に関する「電気設備の技術基準」の知識を問うものです。正解を導くための鍵は、直接埋設式において「電圧の表示」が省略できるケースはないという原則を理解しているかどうかにあります。選択肢イのように、長さが短いからといって表示を省略することは認められていません。

直接埋設式と管路式の要件

地中電線路の施設には主に直接埋設式、管路式、暗渠式がありますが、試験で頻出するのは直接埋設式と管路式です。

直接埋設式では、地中電線がどこに埋まっているか、またその電線が何ボルトのものかを見分けることが安全上重要です。そのため、直接埋設式の場合には「電圧の表示」が義務付けられており、たとえ短い距離であっても省略は認められません。

一方、ロの選択肢にある「管路の接地」についても注意が必要です。防護装置として金属製の管を使用する場合、原則として接地工事を施す必要がありますが、これには例外があります。電圧が低圧である場合や、長さが短い場合、あるいは施設状況によって感電の恐れがない場合などは省略できるケースがあります。しかし、本問のイのように「表示の省略」については、そうした緩和規定が存在しないことを整理しておきましょう。

誤答を排除する判断プロセス

問題文の選択肢を精査する際は、以下のステップでルールを適用します。

  1. 直接埋設式というキーワードを確認する。
  2. 直接埋設式における表示義務を思い出す(電圧の表示は必須)。
  3. 「長さが20mだから省略」という記述が、ルールに反していることを即座に特定する。

ハやニについては、技術基準に合致した施工内容です。波付硬質合成樹脂管(FEP)は地中埋設用として認められていますし、堅ろうながい装を有するケーブルを1.2mの深さに埋設することも、技術基準を満たす適正な施工方法です。このように、正しい選択肢が何であるかを一つずつ消去法で確認していくと、より確実な正解への道筋が見えてきます。

現場実務における地中電線路の安全性

この問題が設定されている背景には、電気工事士が将来的に遭遇するであろう「事故防止」の視点があります。もし地中電線を掘削中に誤って切断してしまった場合、それが高圧線であれば重大な人身事故に直結します。

表示を省略できないのは、後からその場所で工事を行う作業員や、周囲のインフラ設備管理者に対して「ここに電線がある」「これは〇〇ボルトである」と明示することで、二次災害を未然に防ぐためです。試験合格のためだけでなく、現場における保安の基本原則として「表示」や「深さ」の規定が厳格に定められていることを意識してください。

参考リンク

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