平成25年度 筆記試験 問49 解説 高圧機器の識別
④に設置する機器は。
- イ.
- ロ. ✓ 正答
- ハ.
- ニ.
解説
写真から変圧器の外観的特徴である「放熱フィンの有無」および「磁器碍子の形状」に注目します。選択肢ロの機器は、箱体が直方体で放熱フィンがなく、かつ背の高い磁器碍子が並んでいることから、高圧交流負荷開閉器(LBS)等とセットで使われることの多い、乾式またはモールド形式の変圧器あるいは計器用変成器の類と判断します。
変圧器と計器用変成器を見分けるポイント
第一種電気工事士試験における写真問題では、まず「変圧器(トランス)」なのか「その他の機器」なのかを識別することが重要です。
油入変圧器は、内部の絶縁油を冷却するために外箱に放熱フィンが備わっています(選択肢イやハに見られるヒダ状の構造がこれに当たります)。これに対し、選択肢ロのような機器は、冷却効率を追求する必要のない比較的小容量の機器、あるいはモールド型などの構造をとっていることが分かります。
特に写真ロは、高圧受電設備において、電圧計や電力計へ信号を送るための計器用変圧器(VT)あるいは計器用変成器の形状を示しています。試験では、この独特な「角ばった箱型」と「垂直に立つ端子部(碍子)」の組み合わせを、他の大型油入変圧器と混同しないように記憶することが正解への近道です。
現場における機器識別の重要性
実務の現場において、受電盤やキュービクル内を点検する際、これら各機器の外観を正確に認識しておくことは極めて重要です。
例えば、放熱フィンを備えた油入変圧器であれば、定期的に油漏れの有無や油面の確認が必要です。一方、ロのような計器用変成器であれば、二次側回路の開放厳禁といった計器用変成器特有の保安上の注意点が求められます。
試験問題では、図面や写真から対象機器を特定させ、その機器特有の保守・点検項目や設置基準を問う構成となっています。単に「絵として覚える」だけでなく、「この外観だからこういう特性があり、だからこういう運用上の注意が必要だ」という一連のストーリーとして理解しておくと、現場での対応力にも直結します。
知識の体系的理解に向けて
この問題は、高圧受電設備を構成する主要なコンポーネントを網羅的に知っているかを試す意図があります。油入変圧器、モールド変圧器、計器用変成器(VT・CT)、開閉器類といった主要機器の外観と用途を整理しておくことは、配線図問題や保守管理問題の基礎となります。