第一種電気工事士試験 / 平成26年度 上期 学科試験 / 問36
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平成26年度 上期 学科試験 問36 解説 D種接地工事の基準

電気設備の技術基準の解釈において、D種接地工事に関する記述として、誤っているものは。

  1. イ. 接地抵抗値は、100〔Ω〕以下であること。
  2. ロ. 接地抵抗値は、低圧電路において、地絡を生じた場合に0.5秒以内に当該電路を自動的に遮断する装置を施設するときは、500〔Ω〕以下であること。
  3. ハ. D種接地工事を施す金属体と大地との間の電気抵抗値が10〔Ω〕以下でなければ、D種接地工事を施したものとみなされない。 ✓ 正答
  4. ニ. 接地線は故障の際に流れる電流を安全に通じることができるものであること。

解説

D種接地工事の接地抵抗値に関する基準を正しく理解しているかを問う問題です。原則は100Ω以下ですが、漏電遮断器の設置による緩和条件を知っているかが正解への鍵となります。

接地抵抗値の原則と緩和ルール

D種接地工事の接地抵抗値については、以下の二つの数値を押さえるのが鉄則です。

  1. 原則:接地抵抗値は100Ω以下とする。
  2. 緩和条件:低圧電路において、地絡が発生した際に0.5秒以内に自動遮断する装置(漏電遮断器など)を施設する場合、接地抵抗値は500Ω以下まで緩和される。

選択肢ハにある「10Ω以下でなければならない」という記述は、D種接地工事において定められた数値ではありません。接地抵抗値は低いほど安全ですが、技術基準上は100Ω(または500Ω)が合格ラインであり、それ以下の値を強制する規定は存在しないため、これが誤りとなります。

誤答を避けるための判断基準

この問題を解く際は、まず「数値が正しいか」を確認します。D種接地工事の数値は、A種が10Ω以下、B種は計算式、C種が10Ω以下、D種が100Ω以下(緩和で500Ω)と分類されています。ハの「10Ω以下」という数字はC種接地工事の基準値と混同させるための引っかけです。

また、選択肢ニにある「接地線は故障の際に流れる電流を安全に通じることができるものであること」という内容は、接地工事の基本原則です。接地線は故障電流が流れた際に焼き切れたりせず、確実に大地へ電流を逃がす役割が求められるため、これは正しい記述です。

現場での接地工事と保安の重要性

この問題は、単なる暗記だけでなく、なぜ接地抵抗値に上限が設けられているのかという背景を理解することが重要です。接地抵抗値は、地絡事故が発生した際、機器の金属製外箱に発生する電圧(対地電圧)を抑制するためにあります。

もし接地抵抗値が基準を超えて高いと、地絡が発生した瞬間に機器の表面電圧が危険なレベルまで上昇し、作業者が感電するリスクが高まります。自動遮断装置を設置することで、電流を逃がす時間は短縮されるため、許容できる抵抗値が500Ωへと緩和されます。実務においては、単に「100Ω以下ならOK」と判断するだけでなく、設置する機器の保護性能や周囲の環境に応じた設計を行う必要があります。

参考リンク

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