第一種電気工事士試験 / 平成27年度 筆記試験 / 問18
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平成27年度 筆記試験 問18 解説 ボイラの構成

設問図

図は, ボイラの水の循環方式のうち, 自然循環ボイラの構成図である。図中の①, ②及び③の組合せとして, 正しいものは。

  1. イ. ①蒸発管 ②節炭器 ③過熱器
  2. ロ. ①過熱器 ②蒸発管 ③節炭器
  3. ハ. ①過熱器 ②節炭器 ③蒸発管
  4. ニ. ①蒸発管 ②過熱器 ③節炭器 ✓ 正答

解説

この問題は、ボイラ内における熱交換器の役割と、燃焼ガスの流れに対する配置順序を特定することで解くことができます。正解への近道は、燃焼ガスの温度が高い場所から順に「蒸発管(水から蒸気を発生させる場所)」「過熱器(蒸気の温度をさらに上げる場所)」「節炭器(給水を予熱する場所)」という配置の原則を押さえることです。

ボイラ構成要素の役割と配置の論理

ボイラの効率を高めるためには、高温の燃焼ガスからいかに効率よく熱を回収するかが重要です。ガスの流れに沿って、各部位の役割を整理すると自然と位置関係が見えてきます。

1.蒸発管 ドラムから送られてきた水を加熱し、蒸気に変える場所です。燃焼ガスに直接さらされる最も温度の高い火炉(炉内)に配置されるため、図の左側のように熱源の直上に位置します。

2.過熱器 飽和蒸気をさらに加熱して高温の過熱蒸気にする場所です。蒸発管で発生した蒸気がドラムを通り、ここへ送られます。蒸発管よりは低いものの、高い熱エネルギーを必要とするため、蒸発管の次に配置されます。

3.節炭器 ボイラへ送る水(給水)を、排出される直前の燃焼ガスの余熱で予熱する装置です。水温をあらかじめ上げておくことで、蒸発管での熱消費を抑え、ボイラ全体の効率(燃料節約)を高める役割があります。そのため、燃焼ガスが煙突から排出される直前の、最も温度が低い場所に配置されます。

燃焼ガスから見る熱エネルギーの回収順序

この問題を解く際の思考プロセスは、エネルギーの受け渡し順序を追うことにあります。

まず、図を左右に分けます。左側は燃焼ガスが最初に触れる場所であり、水を蒸気に変える蒸発管(①)があります。次に、燃焼ガスは右側の熱交換器群へ流れます。右側は、より高い温度を必要とする過熱器(②)が上部に、排ガス温度に近い低い温度でも機能する節炭器(③)が下部(煙突に近い側)に配置されています。

この配置は熱力学的な観点から合理的です。もし、節炭器が先にあったら給水温度は低すぎて十分な排ガス回収ができません。逆に過熱器が煙突側にあったら、高温の蒸気を得るのに十分な熱が得られません。

実務および試験における重要性

この知識は、単なる暗記ではなく、ボイラプラントのエネルギー収支を理解する基礎となります。第一種電気工事士の試験において、発電所や受変電設備の知識が問われる際、ボイラは火力発電の入り口として頻出します。

ボイラの効率を向上させることは、燃料消費の削減だけでなく、排出されるCO2の低減にも直結するため、現代のエネルギー管理の観点からも非常に重要な視点です。実務においては、これらの機器の配置が保守点検や熱膨張による配管ストレスの考慮など、エンジニアリングの基本設計に大きく影響を与えていることを意識しておくと、より深い理解につながるでしょう。

参考リンク

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