第一種電気工事士試験 / 平成27年度 筆記試験 / 問27
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平成27年度 筆記試験 問27 解説 金属線ぴ工事

金属線ぴ工事の記述として,誤っているものは。

  1. イ. 電線には絶縁電線(屋外用ビニル絶縁電線を除く。)を使用した。
  2. ロ. 電気用品安全法の適用を受けている金属製線ぴ及びボックスその他の附属品を使用して施工した。
  3. ハ. 湿気のある場所で,電線を収める線ぴの長さが12mなので,D種接地工事を省略した。 ✓ 正答
  4. ニ. 線ぴとボックスを堅ろうに,かつ,電気的に完全に接続した。

解説

金属線ぴ工事における接地工事の省略ルールを判断する問題です。結論から言えば、金属線ぴの長さが8m以下であれば接地工事を省略できる場合がありますが、湿気のある場所ではそもそも省略できない、という2点の例外ルールを理解しているかが問われています。

接地工事省略の条件を整理する

金属線ぴ工事において、接地工事(D種接地工事)を省略できるケースには明確な条件があります。

  1. 線ぴの長さが合計8m以下であること
  2. 湿気の多い場所ではないこと

この問題の選択肢ハでは、長さが12mと8mを超えているうえに、湿気のある場所であると明記されています。したがって、「長さ」「場所」の両面で省略の条件を満たしていないため、誤りとなります。

なぜこのルールが存在するのか

金属線ぴは金属でできているため、内部の電線が損傷して線ぴに触れると、線ぴ全体が帯電する危険があります。通常は接地(アース)を施すことで、万が一の漏電時に電流を大地へ逃がし、感電事故を防ぐ仕組みになっています。

しかし、長さが短い(8m以下)場合であれば、構造物への接触可能性や事故の規模が限定的であるという判断から、例外的に接地を省略できる規定が設けられています。一方で、湿気の多い場所では、電気の伝わりやすさが増し、感電のリスクが格段に高まるため、たとえ短距離であっても例外を認めず、必ず接地を要求するようになっています。

実務で求められる判断基準

この問題は、試験対策としてだけでなく、現場で設計や施工を行う際にも非常に重要な知識です。電気設備技術基準の解釈において、「原則」と「例外」を正しく区別できる能力が試されています。

試験ではよく「8m以下の省略規定」に気を取られがちですが、実際には「湿気のある場所」という環境条件が、安全性を担保するための最優先事項であることを忘れてはなりません。施工管理の現場では、単に図面の通りに配線するだけでなく、その環境が接地を省略しても安全な場所なのか、あるいは漏電リスクが高い場所なのかを判断することが求められます。このような「状況判断を伴う規定」を覚えることが、第一種電気工事士としての実務能力向上に直結します。

参考リンク

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