第一種電気工事士試験 / 平成28年度 筆記試験 / 問36
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平成28年度 筆記試験 問36 解説 平均力率の測定

需要家の月間などの1期間における平均 力率を求めるのに必要な計器の組合せは。

  1. イ. 電力計 電力量計
  2. ロ. 電力量計 無効電力量計 ✓ 正答
  3. ハ. 無効電力量計 最大需要電力計
  4. ニ. 最大需要電力計 電力計

解説

平均力率を求めるためには、一定期間に供給された有効電力量と無効電力量を測定し、その比率から算出するというプロセスが必要です。選択肢の中から、期間中の積算値を計測できる計器の組み合わせを選ぶことが正解への近道です。

平均力率算出の仕組み

力率は、皮相電力に対する有効電力の割合(cosθ=PS\cos \theta = \frac{P}{S})として定義されます。これをある期間における総電力量に置き換えると、平均力率は有効電力量(WpW_p)と無効電力量(WqW_q)を用いて以下の式で表されます。

cosθ=WpWp2+Wq2\cos \theta = \frac{W_p}{\sqrt{W_p^2 + W_q^2}}

この式からわかる通り、平均力率を知るためには、分子となる有効電力量と、分母の計算に必要な無効電力量の両方を、同じ期間にわたって積算して測定する必要があります。

計器の選定と役割

選択肢にある計器が何を測定するのかを整理すると、正解が導き出せます。

電力量計は、一定期間内の有効電力の積算値(有効電力量)を測定する計器です。一方、無効電力量計は、一定期間内の無効電力の積算値(無効電力量)を測定する計器です。

電力計や最大需要電力計は、ある瞬間の電力値や、特定の時間内における最大の電力需要を測定するためのものであり、期間全体の平均的な力率を求めるための積算量を得る目的には適していません。したがって、有効電力量計と無効電力量計の組み合わせが、平均力率の算出には不可欠となります。

実務における力率管理の重要性

この知識は、電気主任技術者や電気工事士が需要家の電気設備を管理・運用する際に非常に重要となります。電気料金の計算において、多くの高圧電力契約では力率が85%を基準として設定されており、力率が良ければ電気料金が割引かれ、悪ければ割増料金が課される仕組み(力率割引・割増制度)があるからです。

実務では、単に力率を計算するだけでなく、進相コンデンサを適切に制御して力率を改善し、電力会社からの受電効率を高めることが求められます。この問題は、計測したデータをもとに設備の運用効率を評価するという、電力管理の基礎的な実務能力を問う教育的意図が含まれています。

参考リンク

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