第一種電気工事士試験 / 平成29年度 上期 筆記試験 / 問43
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平成29年度 上期 筆記試験 問43 解説 CVTケーブル構造

③で示す部分に使用するCVTケーブルとして,適切なものは。

選択肢図
  1. イ.
  2. ロ.
  3. ハ.
  4. ニ. ✓ 正答

解説

CVTケーブルの断面構造に関する問題では、ケーブルの名称を構成するアルファベットの定義と、高圧ケーブル特有の構造(半導電層とシールド)を理解しているかが鍵となります。正解であるニの図を選ぶためには、単なる形状の暗記ではなく、なぜその構造が必要なのかという背景知識を紐解くのが近道です。

CVTケーブルの名称と構造の定義

CVTケーブルとは、以下の要素を組み合わせた名称です。

  • C:架橋ポリエチレン(Cross-linked polyethylene)
  • V:ビニル(Vinyl)
  • T:単芯3条より合わせ(Triplex)

このケーブルは、主に高圧配電線で使用されます。低圧ケーブルとは異なり、高圧線では導体と絶縁体の境界や、絶縁体の外側に電気的な歪みが生じやすいため、これを均一化するための「半導電層」が不可欠です。

構造の基本順序は以下の通りです。

  1. 導体
  2. 内部半導電層(導体上の電界を均一化)
  3. 架橋ポリエチレン絶縁体(高い絶縁性能を持つ)
  4. 外部半導電層(絶縁体外側の電界を均一化)
  5. 銅シールド(遮へい層としての役割)
  6. ビニルシース(外部からの保護)

選択肢を見分けるための思考プロセス

この問題を解く際は、以下のステップで消去法を行います。

  1. CVTの「T(より合わせ)」に着目する 選択肢のイ・ロ・ハ・ニのうち、単芯ケーブルが寄り合わされている形状をしているのは、イとニです。これだけでロとハは構造的に除外できます。

  2. 「高圧ケーブル」としての構成要素を確認する CVTケーブルは高圧用であるため、内部半導電層、外部半導電層、銅シールドが必ず存在しなければなりません。選択肢イにはこれらの層が図示されておらず、単なる低圧ケーブルのような構造であるため不適です。

  3. 最終判断 構造の名称と断面図が正確に合致しているニを選択します。内部半導電層から銅シールドまでが適切に並んでいるかを確認してください。

実務における知識の重要性

この知識は、現場でのケーブル端末処理を行う際に非常に重要となります。例えば、高圧ケーブルの端末処理では、銅シールドや半導電層を適切に処理(剥離や接地)しないと、電界集中によって絶縁破壊が発生し、重大な事故につながる恐れがあります。

試験では「どの名称がどの層を指すか」を問う図解問題として出題されますが、現場では「この層は何の役割を持ち、どの位置にあるのか」を正しく把握していないと、正確な作業ができません。この問題は、単なる知識の確認にとどまらず、高圧電気設備の安全を担保するための基礎構造を理解しているかを試す非常に実用的な良問といえます。

参考リンク

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