平成30年度 第一種 筆記試験 問46 解説 計器の組合せ
⑥に設置する機器の組合せは。
- イ. ✓ 正答
- ロ.
- ハ.
- ニ.
解説
この問題は、高圧受電設備において、監視に必要な計器の機能を理解し、指定された箇所に適切な計器を配置できるかを問うものです。
必要な計器とその役割を理解する
選択肢として示されている4つの計器の組は、それぞれ異なる機能を持っています。問題文の「⑥に設置する機器の組合せ」という指示と、図に示された計器の目盛りや単位に注目して、それぞれの計器が何を表示しているのかを判断する必要があります。
- 電力計 (kW): 設備が消費している(または供給している)電力を示します。単位はキロワット (kW) です。
- 周波数計 (Hz): 電源の周波数を示します。日本では通常 50Hz または 60Hz です。
- 電流計 (A): 回路を流れる電流の大きさをアンペア (A) で示します。
- 力率計 (cosφ): 電圧と電流の位相差を示し、電力の有効利用率を表します。単位は cosφ で、1に近いほど効率が良いとされます。「LAG」は遅れ力率、「LEAD」は進み力率を示します。
選択肢から適切な組み合わせを見抜く
高圧受電設備では、電力の消費状況、電源の安定性、そして電力系統全体の効率を把握するために、これらの計器が設置されます。一般的に、高圧受電設備の監視盤には、電力計、周波数計、電流計、そして力率計が設置されます。
各選択肢の計器の組み合わせを見ていきましょう。
- イ. 上段:電力計 (kW)、下段:力率計 (cosφ)
- ロ. 上段:周波数計 (Hz)、下段:力率計 (cosφ)
- ハ. 上段:電流計 (A)、下段:力率計 (cosφ)
- ニ. 上段:電流計 (A)、下段:周波数計 (Hz)
高圧受電設備においては、単に周波数や電流値だけではなく、実際にどれだけの電力が使用されているか(電力計)、そしてその電力がどれだけ効率的に利用されているか(力率計)を把握することが極めて重要です。また、電源の安定性を示す周波数計も不可欠です。
選択肢イは、電力計と力率計の組み合わせです。これらは、高圧受電設備における電力の有効利用状況を把握する上で、最も基本的な監視項目と言えます。
この問題では、「⑥に設置する機器の組合せ」とありますが、提示されているのは2つの計器の組み合わせのみです。しかし、選択肢の図を見ると、上段と下段にそれぞれ計器が配置されていることがわかります。このことから、⑥には「上段の計器」と「下段の計器」を合わせた組み合わせが設置されると解釈できます。
高圧受電設備の標準的な構成を考えると、電力計と力率計は必ずと言っていいほど設置されるべき計器です。周波数計も重要ですが、電力計と力率計を優先して設置する状況が考えられます。電流計も重要ですが、電力計があれば、電圧が一定であれば電流値も推測できます。
この問題では、示されている選択肢の中から、最も高圧受電設備の監視において重要度の高い組み合わせを選ぶ必要があります。電力消費量(電力計)と電力利用効率(力率計)は、運用上、最も基本的な情報であり、これらをセットで確認することが重要です。
したがって、選択肢イの電力計と力率計の組み合わせが、⑥に設置される機器の組合せとして最も適切であると判断できます。
設備運用における計器の重要性
高圧受電設備は、大規模な施設や工場などで使用されるため、電力の安定供給と経済的な運用が求められます。電力計は、使用電力の把握に不可欠であり、電気料金の算定やデマンド管理(電力使用量のピークを抑えること)に利用されます。力率計は、無効電力の発生状況を示し、力率が悪いと送配電ロスが増加し、電気料金にも影響を与えることがあります。そのため、力率改善のための設備(分路コンデンサなど)の運転制御にも役立ちます。周波数計は、電源周波数の変動が機器に悪影響を与える可能性があるため、安定した周波数が供給されているかを確認するために重要です。電流計は、過負荷などの異常を早期に検知するために役立ちます。
この問題は、これらの計器がそれぞれどのような役割を果たし、高圧受電設備の安全かつ効率的な運用にどのように貢献するのかという基礎的な知識を問うものです。特に、電力計と力率計は、電力の「量」と「質」の両面から設備の状態を把握するために、必ずと言っていいほど設置される主要な監視機器です。