第一種電気工事士試験 / 2019年度 第一種電気工事士 筆記試験 / 問31
certification-simodake-work

2019年度 第一種電気工事士 筆記試験 問31 解説 高圧地中引込線施工

②に示す構内の高圧地中引込線を施設する場合の施工方法として,不適切なものは。

  1. イ. 地中電線に堅ろうな外装を有するケーブルを使用し,埋設深さ(土冠)を1.2mとした。
  2. ロ. 地中電線を収める防護装置に鋼管を使用した管路式とし,管路の接地を省略した。
  3. ハ. 地中電線を収める防護装置に波付硬質合成樹脂管(FEP)を使用した。
  4. ニ. 地中電線路を直接埋設式により施設し,長さが20mであったので電圧の表示を省略した。 ✓ 正答

解説

地中配線における引込部分の構造図を見て、地中に埋設された箱状の設備がケーブルの引き込みや接続、点検のために設置されていることを確認します。この構造物は「ハンドホール」と呼ばれ、高圧受電設備の引込工事において必須の知識です。

ハンドホールの役割と構造

ハンドホールとは、地中に埋設されたケーブルの接続や引き込みを行うための、人が手を入れて作業ができる程度の小さな空間を持つコンクリート製の箱です。これより大きな、人が中に入って作業できるものはマンホールと呼ばれます。

第一種電気工事士の試験では、図面上の配置からその場所がどのような機能を持っているかを読み取る必要があります。今回の問題で指されている箇所は、地中から建物へ引き込まれるケーブルが保護され、かつ作業員がケーブルの引き込み作業や接続確認を行える空間です。選択肢の中で、この「地中の作業用スペース」を指す用語として最も適切なのがハンドホールです。

図面から正解を導くステップ

試験問題で図面を読み解く際は、以下の流れを意識してください。

  1. 場所の特定: 図中の(2)が地中の埋設部分であることを確認する。
  2. 形状の認識: 箱型のシンボルが描かれており、そこへ地中ケーブルが入り込んでいる点を確認する。
  3. 用語の照合: 選択肢の「引込用防護管」はケーブルを保護するパイプ部分を指し、「支持金物」はケーブルを固定する金具を指す。一方、全体を囲む箱状の施設は「ハンドホール」であることを結びつける。

この問題は、単なる名称の暗記ではなく、現場における受電設備の系統図を立体的にイメージできるかを問うています。

現場で求められる空間認識能力

この知識は、実際の電気設備工事の設計や施工管理において不可欠です。地中から建物内へケーブルを引き込む際、ケーブルに過度な曲げ応力をかけないよう余長を持たせたり、将来的な増設やメンテナンスのために予備の配管を設ける場所としてハンドホールは重要な役割を果たします。

試験においてこの問題が出題されるのは、高圧受電設備全体の構成だけでなく、外構から建物内部へのつながりという「土木工事に近い部分」の知識も身につけているかを確認するためです。設計図面を読み取る際には、単なる線のつながりではなく、そこに物理的な空間が必要であるという視点を持つことが合格への近道となります。

参考リンク

学習の記録にははてなブックマーク!

気づいたこと・覚えたことをコメントにメモしよう