第一種電気工事士試験 / 2019年度 第一種電気工事士 筆記試験 / 問32
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2019年度 第一種電気工事士 筆記試験 問32 解説 PF・S形主遮断装置

③に示すPF・S形の主遮断装置として,必要でないものは。

  1. イ. 相間,側面の絶縁バリア
  2. ロ. ストライカによる引外し装置
  3. ハ. 過電流ロック機能 ✓ 正答
  4. ニ. 高圧限流ヒューズ

解説

図面に記載された機器の名称記号を確認することがこの問題の最短の解き方です。今回の図面内では、箇所(3)の付近に「LBS」という文字が明記されています。この記号は高圧交流負荷開閉器を指す標準的な略称であるため、選択肢の「ロ」が正解となります。

高圧交流負荷開閉器の役割と仕組み

高圧交流負荷開閉器(Load Break Switch:LBS)は、受変電設備において非常に頻繁に目にする機器です。この機器の主な役割は、負荷電流の開閉です。通常の運転時にはオン・オフを切り替えるスイッチとして機能しますが、短絡電流のような極めて大きな電流を遮断する能力は持ちません。

そのため、もし構内で短絡事故が発生した場合には、LBS自体が溶損してしまう可能性があります。この弱点を補うために、直列に高圧限流ヒューズを組み合わせて使用するのが一般的です。このヒューズが短絡電流を遮断し、LBSが通常の負荷電流を操作する、という役割分担がなされています。

機器選定のための判断プロセス

試験問題で他の機器と迷わないためには、それぞれの動作特性を比較することが重要です。

・高圧交流遮断器(VCB):短絡電流を遮断できる能力を持っています。主に高圧配電線や大型負荷の保護に使用されます。 ・断路器(DS):回路の切り替えや点検時に目視で回路が切れていることを確認するために使われますが、負荷電流を遮断する能力はありません。 ・電磁接触器(MC):電磁石の力で接点を動かし、頻繁にオン・オフを繰り返す場合に適しています。

本問のような受電設備の一次側において、負荷を開閉しつつコストと機能のバランスが取れているのがLBSです。図面上でVCT(計器用変成器)などの計測機器と一緒に配置されている場合、それは受電のメインスイッチとしての役割を担っていることが多いため、構成図を眺める際は全体の保護協調を意識してみてください。

実務における位置付け

この知識は、現場での単線結線図の読解や、定期点検業務において必須です。例えば、受電盤の点検を行う際、どの機器がどこまでの電流を遮断できるのかを理解していないと、重大な事故につながる恐れがあります。試験対策としては、単に記号を暗記するだけでなく、その機器が「どの程度の電流を、どのような状況で操作できるのか」という機能的な背景をセットで覚えておくと、現場に出た際も自信を持って機器に触れることができます。

参考リンク

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