第一種電気工事士試験 / 2019年度 第一種電気工事士 筆記試験 / 問36
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2019年度 第一種電気工事士 筆記試験 問36 解説 短絡接地器具の取扱い

高圧受電設備の年次点検において,電路を 開放して作業を行う場合は,感電事故防止の 観点から,作業箇所に短絡接地器具を取り付 けて安全を確保するが,この場合の作業方法 として,誤っているものは。

  1. イ. 取り付けに先立ち,短絡接地器具の取り付け箇所の無充電を検電器で確認する。
  2. ロ. 取り付け時には,まず接地側金具を接地線に接続し,次に電路側金具を電路側に接続する。
  3. ハ. 取り付け中は,「短絡接地中」の標識をして注意喚起を図る。
  4. ニ. 取り外し時には,まず接地側金具を外し,次に電路側金具を外す。 ✓ 正答

解説

短絡接地器具の取り扱いは「取り付けるときは接地から、外すときは電路から」という鉄則を覚えているかが正解の鍵です。選択肢ニは、この鉄則の逆を述べているため誤りとなります。

短絡接地器具の取り扱い手順と理由

短絡接地器具は、万が一の誤通電や誘導電圧、残留電荷から作業者を守るための命綱です。作業者が感電しないためには、器具を「電位差が生じない状態」にしてから接続・解除する必要があります。

取り付け時と取り外し時の手順を整理します。

取り付け手順:

  1. 先に接地側(アース側)を確実に接地する
  2. 次に電路側を接続する

取り外し手順:

  1. 先に電路側を取り外す
  2. 次に接地側を取り外す

この手順が守られている理由は、もし作業中に誤って電圧がかかったとしても、器具が既に接地されていれば、その電流は大地へと逃げていくためです。仮に「取り外し時に接地側を先に外す」という誤った操作をすると、電路側に電気が残っていた場合、作業者の身体を通じて大地へ電気が流れ、致命的な感電事故につながる恐れがあります。

試験問題から読み解く安全管理の思考

この問題は、単なる暗記ではなく「なぜその手順なのか」という物理的な必然性を問うています。現場における安全作業の基本は、リスクを最小化する手順を身体に覚え込ませることです。

試験作成者は、実務において最も基本的な安全具である短絡接地器具の操作手順を、事故防止の観点から徹底させようとしています。計算問題とは異なり、こうした手順の問題は、現場での実作業における手順ミスが重大事故に直結するため、第一種電気工事士として避けては通れない知識といえます。

実務での活用場面

実際に高圧受電設備の年次点検を行う際、作業者は必ず検電器を用いて無電圧であることを確認した上で、短絡接地器具を取り付けます。この「検電」と「短絡接地」は、電気作業における安全確保の二本柱です。

資格取得後の現場では、短絡接地器具の設置・撤去は必ず「接地側が先か後か」を指差し確認しながら行うことが推奨されます。また、使用前には器具自体に損傷や断線がないか、目視での点検も欠かせません。この知識は試験のためだけのものではなく、自分自身の命を守り、ともに働く仲間の安全を守るための必須のスキルです。

参考リンク

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