第一種電気工事士試験 / 2019年度 第一種電気工事士 筆記試験 / 問47
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2019年度 第一種電気工事士 筆記試験 問47 解説 装置の使用目的

②で示す装置を使用する主な目的は。

  1. イ. 計器用変圧器の内部短絡事故が主回路に波及することを防止する。 ✓ 正答
  2. ロ. 計器用変圧器を雷サージから保護する。
  3. ハ. 計器用変圧器の過負荷を防止する。
  4. ニ. 計器用変圧器の欠相を防止する。

解説

この問題は、高圧受電設備において計器用変成器(VTやVCT)の一次側に設置される保護装置(高圧カットアウトなど)の役割を問うものです。図記号が示された箇所が、保護対象である機器の保護を目的としているか、あるいは事故が主回路へ影響することを防ぐものかを判断することが正解への近道です。

保護装置の役割を見極める

高圧受電設備において、計器用変成器(VT)などの変圧器類は、電圧や電流を計測・計量するために主回路に接続されています。もしこれらの機器の内部で絶縁破壊などが発生し短絡事故を起こした場合、保護装置がないと事故電流が主回路(高圧配電線)へ流れ込み、上位系統を巻き込む大規模な停電を引き起こす恐れがあります。

そのため、VTの直前には高圧カットアウト(PC)などが設けられています。この装置は、万が一VT内で短絡事故が発生した際、速やかに回路を切り離す(遮断する)ことで、主回路側の保護と事故の波及防止を図るためのものです。

機器保護と系統保護の考え方

試験で頻出する「保護」の考え方には、大きく分けて2つの視点があります。

  1. 機器を守る:過負荷や短絡から機器自体を保護する。
  2. 系統を守る:故障した機器を切り離し、他の健全な機器や主回路を保護する。

今回のケースは後者の意味合いが強く、VTという「計測機器」自体よりも、それに接続されている「主回路」に事故の影響を及ぼさないことを第一の目的としています。もし「過負荷防止」が目的であれば、通常はヒューズの選定条件が変わりますし、「雷サージ対策」であれば避雷器の役割となります。選択肢を比較した際、事故が系統全体に広がることを食い止めるという考え方が最も妥当です。

現場での保守と安全管理へのつながり

この知識は、実務において受電設備の保全を行う際に不可欠です。高圧受電設備の点検時、変成器の一次側にある高圧カットアウトを点検することは、単なる機器の目視確認ではありません。

万が一の故障時に、適切に回路が遮断されるか、あるいは適切なヒューズが装着されているかを確認することは、事故時の被害を最小限に留めるための重要なプロセスです。試験で問われるこの論点は、現場で「どの機器がどの範囲を保護しているのか(保護協調)」を理解し、安全な運用を維持するための基礎知識として非常に重要です。

参考リンク

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