第一種電気工事士試験 / 令和2年度 第一種電気工事士 筆記試験 / 問36
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令和2年度 第一種電気工事士 筆記試験 問36 解説 受電設備の自主検査

受電電圧6600Vの受電設備が完成した時 の自主検査で,一般に行わないものは。

  1. イ. 高圧電路の絶縁耐力試験
  2. ロ. 高圧機器の接地抵抗測定
  3. ハ. 変圧器の温度上昇試験 ✓ 正答
  4. ニ. 地絡継電器の動作試験

解説

この問題は、現場で実施する検査と、工場で行う試験の性質の違いを理解しているかを問うものです。現場の自主検査において、機器そのものの性能を証明するための「温度上昇試験」は行われないと判断し、正解を導きます。

現場で実施する竣工時の検査項目

受電設備の設置工事が完了した際、法令や規定に基づいて行う「自主検査」には、設備が安全かつ正常に機能することを確認する以下の項目が含まれます。

・絶縁耐力試験:電路や機器に規定の電圧をかけ、十分な絶縁性能があるかを確認する ・接地抵抗測定:保安接地や避雷器用接地などが規定の抵抗値以下であることを確認する ・保護継電器の動作試験:地絡や短絡などの異常時に、遮断器が正しく動作するかを試験電流を流して確認する

これらの検査は、設置環境における接続状況や、輸送中に生じた損傷がないかを確認する「施工の確認」を目的としています。

なぜ温度上昇試験は行わないのか

変圧器の温度上昇試験は、定格負荷を長時間かけ続けて機器内部の絶縁や巻線が許容温度を超えないかを確認する非常に大規模な試験です。この試験を行うには、安定した負荷源や長時間の運転監視が必要であり、現場の限られた条件で行うには現実的ではありません。

こうした試験は、製品の信頼性を保証するために製造メーカーの工場出荷段階で実施されます。したがって、施工現場での自主検査としては、あくまで「正しく設置され、異常がないか」を確認する項目が中心となります。

実務における検査の位置付け

電気工事士として現場に出ると、竣工検査は「設計図書通りに施工されているか」を確認する重要なプロセスです。試験項目を暗記するだけでなく、それぞれの試験が何を保証するものなのかを理解しておくことが大切です。

たとえば、接地抵抗や絶縁耐力は、万が一の漏電事故や感電から人命を守るための「安全性」を担保するものです。一方で、保護継電器の試験は、事故発生時に被害を最小限に抑える「波及事故防止」という役割を担っています。試験の目的を把握することで、なぜその項目が必要なのか、逆に現場ではなぜ不要なのかという判断が自然と身につくようになります。

参考リンク

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