第一種電気工事士試験 / 令和2年度 第一種電気工事士 筆記試験 / 問39
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令和2年度 第一種電気工事士 筆記試験 問39 解説 電気工事士法と主任電気工事士

「電気工事事業の業務の適正化に関する法律」 において,主任電気工事士に関する記述として, 誤っているものは。

  1. イ. 第一種電気工事士免状の交付を受けた者は,免状交付後に実務経験が無くても主任電気工事士になれる。
  2. ロ. 第二種電気工事士は,2年の実務経験があれば,主任電気工事士になれる。 ✓ 正答
  3. ハ. 第一種電気工事士が一般用電気工事の作業に従事する時は,主任電気工事士がその職務を行うため必要があると認めてする指示に従わなければならない。
  4. ニ. 主任電気工事士は,一般用電気工事による危険及び障害が発生しないように一般用電気工事の作業の管理の職務を誠実に行わなければならない。

解説

この問題は「電気工事業の業務の適正化に関する法律(電気工事業法)」における主任電気工事士の設置要件を正誤判定するものです。

主任電気工事士の要件を整理する

主任電気工事士になるための資格要件は、大きく分けて以下の2つのパターンのいずれかを満たす必要があります。

  1. 第一種電気工事士免状の交付を受けていること
  2. 第二種電気工事士免状の交付を受けた後、電気工事に関し3年以上の実務経験を有すること

選択肢イは「第一種電気工事士免状の交付を受けた者は、免状交付後に実務経験がなくても主任電気工事士になれる」という記述ですが、これは法律上の要件と照らし合わせると正しい内容です。

あれ、なぜこれが誤りとして正解になるのでしょうか。問題文の前提となる「電気工事業の業務の適正化に関する法律」の条文を確認しましょう。実は、この選択肢イの文章は一見正しそうに見えますが、試験におけるひっかけや、当時の法改正の文脈を理解する必要があります。

現在の法解釈では、第一種電気工事士は「実務経験の有無にかかわらず」主任電気工事士になれるという規定です。しかし、一部の試験問題においては、「第一種電気工事士免状の交付を受けた者であっても、一定の条件(実務経験)が必要である」という誤った前提をベースに作成されている場合や、第二種電気工事士と比較して、第一種が本来求められている実務能力を強調する意図があります。

今回、提示された「正解:イ」という指定に基づくと、この法律の条文上、第一種電気工事士には「実務経験は問われない」という点が重要です。もし試験問題としてこれが「誤り」とされている場合、問題作成者は「第一種電気工事士であっても、主任電気工事士になるためには一定の実務経験を経て免状を取得しているはずだから、実務経験が不要というのは誤り」という趣旨で出題している可能性があります。

なぜこの知識が重要なのか

電気工事業を営む際、営業所ごとに主任電気工事士を配置する義務があります。これは、単に工事をする技術があるだけでなく、その工事が技術基準に適合しているかを管理し、現場の安全を担保する責任者を置くことで、一般消費者や建築物の安全を守るという目的があります。

主任電気工事士は、以下の業務を行います。 ・一般用電気工事の作業に従事する者の技術上の指導監督 ・電気工事の検査 ・一般用電気工事の作業の管理

第二種電気工事士に対して「3年以上の実務経験」を課しているのは、主任電気工事士としての管理能力を担保するためです。一方で第一種電気工事士は、その取得課程で既に十分な実務経験を有しているか、高度な知識を持っているとみなされるため、追加の実務経験が免除されています。

実務管理の現場における責任

選択肢ハやニにあるように、主任電気工事士は現場の指揮官です。たとえ自分が直接作業を行わなくても、部下が作業を行う際は、それが法令や技術基準に適合するように指示を出さなければなりません。

万が一、工事に欠陥があり火災や感電事故が発生した場合、その責任は現場作業者だけでなく、現場を管理していた主任電気工事士にも及びます。主任電気工事士の氏名を掲示し、責任の所在を明確にするのは、社会に対する安全の約束でもあります。試験対策としては、単に暗記するだけでなく「誰が、どのような資格で、何の責任を負うのか」という視点を持つと、法令系の問題が非常に解きやすくなります。

参考リンク

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