第一種電気工事士試験 / 令和2年度 第一種電気工事士 筆記試験 / 問42
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令和2年度 第一種電気工事士 筆記試験 問42 解説 インターロック回路

設問図

②で示す接点の役目は。

  1. イ. 押しボタンスイッチ PB-2 を押したとき, 回路を短絡させないためのインタロック
  2. ロ. 押しボタンスイッチ PB-1 を押した後に電動機が停止しないためのインタロック
  3. ハ. 押しボタンスイッチ PB-2 を押し, 逆転運転起動後に運転を継続するための自己保持
  4. ニ. 押しボタンスイッチ PB-3 を押し, 逆転運転起動後に運転を継続するための自己保持 ✓ 正答

解説

この問題は、シーケンス図における「自己保持回路」の構成を読み解く力を見るものです。結論から言うと、指定された接点②がMC-2のコイルと並列に接続されている位置関係を確認し、それが起動用ボタンPB-3のバイパス(並列回路)として機能していることを見抜くのが正解への近道です。

自己保持回路の基本構成

シーケンス制御において、押しボタンスイッチは押している間だけ通電する「モーメンタリ動作」が基本です。しかし、電動機を運転させる際には、ボタンから指を離しても運転を維持する必要があります。この目的のために使われるのが自己保持回路です。

自己保持回路は、始動用の押しボタンスイッチに対し、電磁接触器(MC)の補助接点を並列に接続することで構成されます。

  1. 始動ボタンを押すと、電磁接触器のコイルに電流が流れる。
  2. 電磁接触器が動作し、主接点とともに補助接点も閉じる。
  3. 補助接点が閉じると、そこが電流の通り道となるため、元の始動ボタンから指を離しても電流が流れ続け、コイルは励磁状態を維持する。

回路図から読み解く②の役割

提示された図面を見ると、MC-2のコイルに至る経路には、始動用のPB-3(逆転用押しボタン)と、それと並列に接続されたMC-2の補助接点(ここが問題の②です)が存在します。

この構造を論理的に整理します。

  • PB-3を押す:電流がMC-2コイルに流れ、MC-2が動作する。
  • MC-2が動作すると:図中のMC-2接点(②)が閉じる。
  • ボタンを離す:PB-3は開くが、電流はすでに閉じているMC-2接点(②)を経由して流れ続ける。

したがって、この接点の役割は、逆転起動を開始した後の運転継続、すなわち自己保持となります。

なぜ他の選択肢が誤りなのか

他の選択肢を検討することで、この回路がいかに緻密に設計されているかが分かります。

  • インタロック(イやロ):インタロックは「同時に動いてはいけない回路」の安全装置であり、相手方の電磁接触器のb接点を通すことで実現されます。②は自らのコイルと並列のa接点であるため、これは自己保持の役割を担っています。
  • 逆転か正転か:図の左側で主回路がMC-1(正転)とMC-2(逆転)に分かれていることを確認します。②の接点はMC-2のコイルに対応する補助接点であるため、MC-2による「逆転」の保持回路であることが特定できます。

シーケンス制御の教育的意図

この問題は、試験対策として単なる暗記ではなく、回路図上の「記号」と「実際の動作」をリンクさせる力を求めています。現場の制御盤では、この自己保持が正しく組まれていないと、ボタンを押している間しか機械が動かない、あるいは機械が起動しないといった重大な不具合につながります。

第一種電気工事士の試験では、このような電動機の正逆転回路は必須の知識です。この図のように自己保持とインタロックが組み合わさった基本回路を理解することは、将来、現場で制御盤の改造やトラブルシューティングを行う際の強力な基礎となります。

参考リンク

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