第一種電気工事士試験 / 令和3年度 下期 学科試験 / 問14
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令和3年度 下期 学科試験 問14 解説 誘導電動機の構造

設問図

写真の三相誘導電動機の構造において矢印 で示す部分の名称は。

  1. イ. 固定子巻線
  2. ロ. 回転子鉄心 ✓ 正答
  3. ハ. 回転軸
  4. ニ. ブラケット

解説

写真内の矢印が指し示しているのは、回転する中心軸の周囲にある円筒状の鉄の塊です。三相誘導電動機は大きく分けて固定部分と回転する部分で構成されており、この部分は回転子(ロータ)を構成する最も重要な部品であるため、正解はロの回転子鉄心となります。

誘導電動機の構造を知る

三相誘導電動機は、静止している固定子(ステータ)と、その内側で回転する回転子(ロータ)の二つが基本的な構成要素です。

固定子は外枠であるフレームの内側に鉄心を積層し、そこにコイル(固定子巻線)を収めています。ここに三相交流を流すことで回転磁界を発生させます。

一方、回転子は固定子の内側に配置されています。回転子鉄心は、薄い電磁鋼板を何枚も積み重ねて作られており、渦電流による損失を減らすための構造となっています。この鉄心の溝には、かご形誘導電動機であればアルミニウムや銅の導体が鋳込まれており、回転磁界によって誘導起電力が発生して回転力を生み出します。

名称を識別するポイント

選択肢を一つずつ照らし合わせることで、誤答を排除して正解にたどり着くことができます。

・固定子巻線:固定子の内側に配置されたコイル部分を指します。写真のように中心で回る部分ではありません。 ・回転子鉄心:回転子の磁気回路となる円筒状の部品です。まさに矢印が指している箇所です。 ・回転軸:回転子を支え、外部に動力を取り出すための中心の細い棒状の金属シャフトです。鉄心そのものを指す言葉ではありません。 ・ブラケット:電動機の側面にあり、軸受(ベアリング)を保持して回転子を支える蓋のような部材です。

現場で求められる構造の理解

実務において、この部品名称を知っておくことは電動機の点検やメンテナンスの基礎となります。たとえば、電動機から異音や振動が発生した場合、内部のベアリングが摩耗しているのか、あるいは固定子と回転子の間(エアギャップ)に異物が混入して回転子鉄心が損傷しているのかなど、状況に応じた切り分けが必要になります。

また、電動機の銘板データや仕様書を確認する際、かご形や巻線形といった回転子の形式を知ることは、始動方式の選定やインバータ制御の設計においても不可欠な知識です。試験問題としては単純な部位名称の確認ですが、これは電動機という大きなシステムを理解するための入り口といえます。

参考リンク

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