第一種電気工事士試験 / 令和3年度 下期 学科試験 / 問16
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令和3年度 下期 学科試験 問16 解説 水車の種類

水力発電所の水車の種類を,適用落差の 最大値の高いものから低いものの順に左から 右に並べたものは。

  1. イ. ペルトン水車 フランシス水車 プロペラ水車 ✓ 正答
  2. ロ. ペルトン水車 プロペラ水車 フランシス水車
  3. ハ. プロペラ水車 フランシス水車 ペルトン水車
  4. ニ. フランシス水車 プロペラ水車 ペルトン水車

解説

水車の適用落差と並び順の覚え方

水車の種類を適用落差の高い順に並べるには、「高落差は勢いが必要なペルトン、低落差は流量が必要なプロペラ」という基本原則を覚えるのが一番の近道です。

適用落差の序列:ペルトン水車(高落差)> フランシス水車(中落差)> プロペラ水車(低落差)

この順序さえ頭に入っていれば、本問は即座に正解できます。

各水車の特徴と落差の関係

水力発電所では、ダムから取り入れた水が持つ「位置エネルギー(落差)」と「運動エネルギー(流量)」を効率よく回転力に変える必要があります。

ペルトン水車は、ノズルから噴射した水のジェット流をバケットに当てて回転させる「衝動水車」です。高い位置から勢いよく落下する水を利用するため、高い落差に適しています。

フランシス水車は、水流をランナの周囲から全周的に導き入れて回転させる「反動水車」です。落差と流量のバランスが良く、中程度の落差に適しており、最も広く普及している形式です。

プロペラ水車は、船のスクリューのような形状のランナを水流が通過する際に回転させる「反動水車」です。羽根の角度を変えられるカプラン水車もこの一種で、低い落差でも多量の水を流すことで大きな出力を得られるため、低落差の発電所に適しています。

試験問題が示す水力発電の基本設計

この問題が問うているのは、単なる知識の暗記ではなく、発電所建設における基本設計の考え方です。

水力発電所の地点を選定する際、まずその地点が持つ「有効落差」と「使用水量」を調査します。この二つの条件が決まれば、必然的に採用すべき水車の種類が絞り込まれます。例えば、山間部の高落差な地点であればペルトン水車が選ばれ、平野部の河川を利用した低落差の地点であればプロペラ水車やカプラン水車が選ばれるといった具合です。

このように、設置環境から最適な機材を選択するプロセスは、電気主任技術者や電気工事士として発電設備に関わる際の基礎教養となります。

発電設備の効率を左右する要素

水車の種類を選ぶ際は、落差だけでなく「比速度」という概念も重要になります。比速度とは、その水車がどれくらいの回転数で運転されるかを示す指標です。

ペルトン水車は比速度が小さく、低速で高トルクを発揮するのに向いています。一方で、プロペラ水車は比速度が大きく、低落差でも高速回転が可能です。試験では落差の順序が問われることが多いですが、実務ではこれらに加えて回転速度や負荷変動への追従性なども考慮して最適な機器が決定されます。

参考リンク

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