第一種電気工事士試験 / 令和3年度 下期 学科試験 / 問17
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令和3年度 下期 学科試験 問17 解説 同期発電機の並列運転

同期発電機を並列運転する条件として, 必要でないものは。

  1. イ. 周波数が等しいこと。
  2. ロ. 電圧の大きさが等しいこと。
  3. ハ. 電圧の位相が一致していること。
  4. ニ. 発電容量が等しいこと。 ✓ 正答

解説

同期発電機を並行運転する際に一致させるべき条件は「大きさ」「周波数」「位相」「波形」の4つです。これら以外の要素、例えば「発電容量」が異なっていても運転は可能であるため、選択肢ニが誤りであると直感的に判断できます。

並行運転に必要な4つの条件

同期発電機を電力系統や他の発電機と並列に接続する際は、内部に流れる「無効循環電流」を発生させないために、以下の項目を一致させる必要があります。

  1. 電圧の大きさ
  2. 周波数
  3. 位相
  4. 波形(三相の場合は相回転も含む)

これらが一致していないと、発電機間に過大な循環電流が流れ、電気的あるいは機械的な損傷を招く恐れがあります。試験対策としては「大きさ・周波数・位相・波形」というフレーズをセットで覚えておくのが確実です。

なぜ発電容量は条件に含まれないのか

実務の世界では、大規模な発電所から比較的小さな自家発電機まで、さまざまな容量の発電機が系統に接続されています。もし並行運転の条件に「発電容量が等しいこと」が含まれてしまうと、異なる容量の発電機を組み合わせることができず、電力供給の柔軟性が著しく失われてしまいます。

発電容量が異なる場合、それぞれの発電機は自身の定格容量に応じた分担で電力を供給します。容量の大きい発電機は大きな電流を供給し、小さい発電機は小さな電流を供給するといった調整が自動的に行われるため、理論上、容量が異なっても並行運転そのものには支障がないのです。

試験での判断プロセスと出題の意図

この問題は、並行運転における「必須条件」と「許容される条件」を区別できているかを問う典型的な知識問題です。

受験生が陥りやすいミスは、発電容量などの「物理的なスペック」を条件と混同することです。しかし、電気工学における並行運転の理論は「電圧の瞬時値が常に一致していること」を目指しています。つまり、発電機同士の境界点において、電圧のベクトルが完全に重なっていれば、中身のスペック(何kW出せるか)が違っても、電流のやり取りに悪影響はないという構造になっています。

この問いを通じて、同期発電機の基本的な挙動と、系統運用における考え方の柔軟性を身につけることが、本試験の教育的な狙いであるといえます。

参考リンク

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