第一種電気工事士試験 / 令和3年度 下期 学科試験 / 問24
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令和3年度 下期 学科試験 問24 解説 医療用コンセント

設問図

写真に示すコンセントの記述として,誤っ ているものは。

  1. イ. 病院などの医療施設に使用されるコンセントで,手術室や集中治療室(ICU)などの特に重要な施設に設置される。
  2. ロ. 電線及び接地線の接続は,本体裏側の接続用の穴に電線を差し込み,一般のコンセントに比べ外れにくい構造になっている。 ✓ 正答
  3. ハ. コンセント本体は,耐熱性及び耐衝撃性が一般のコンセントに比べて優れている。
  4. ニ. 電源の種別(一般用・非常用等)が容易に識別できるように,本体の色が白の他,赤や緑のコンセントもある。

解説

写真に写っているのは「医療用コンセント(ホスピタルコンセント)」です。この問題を解く際の判断根拠は、選択肢ロにある「一般のコンセントに比べて外れにくい構造」という一文が事実と異なることにあります。医療用コンセントの接続構造は、一般的な埋込コンセントと同様の差込形コネクタ方式が主流であり、特に機械的なロック機構を備えて外れにくくしているわけではありません。

医療用コンセントの特性と識別

医療用コンセントは、病院等の医療施設において、生命維持装置や医療機器を安定して動かすために使用されます。この分野での施工知識を問う際、以下のポイントが重要になります。

・外装の堅牢性:医療現場では機器の移動が多く、コンセントへの衝撃や繰り返しの抜き差しが発生します。そのため、一般用よりも耐衝撃性や耐熱性に優れた樹脂材料が使用されています。 ・配線の識別:医療施設内では、商用電源、非常用発電機からの電源、UPS(無停電電源装置)からの電源が混在しています。これらを一目で判別できるように、本体の色を変える(白、赤、緑など)ことが規格上定められています。 ・接地性能:医療用コンセントには必ず接地極(アース端子)が設けられています。写真で見られる黒いリード線も接地接続用です。

試験問題としての構造と誤答のポイント

この問題は、医療用コンセントの特異性について正確な知識を持っているかを問うものです。誤答となるロの選択肢は、一見すると「医療用だから特殊な固定構造があるはずだ」と受験者に誤認させるよう作られた典型的なひっかけです。

実際の電気工事では、コンセントの脱落防止はプラグ側や使用環境側の対策、あるいは壁内配線の固定に依存しており、コンセント端子そのものが特別なロック機構を持っているわけではありません。この問題を解く際は、医療用コンセントの定義である「医療施設での使用」「堅牢な素材」「色の識別による用途管理」という3点を正解として押さえ、構造に関する過度な思い込みを排除することが重要です。

医療現場で求められる安全基準

第一種電気工事士の試験において、こうした医療用設備に関する知識が問われるのは、病院などの施設が一般住宅とは異なる厳しい安全基準(JIS T 1021など)に基づいているからです。実務に出た際、手術室やICUなどの設備設計に携わる可能性を想定し、機器の選定基準として「単に頑丈か」だけでなく「用途識別が確実になされているか」という管理面が重視されていることを理解しておきましょう。

参考リンク

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