第一種電気工事士試験 / 令和3年度 下期 学科試験 / 問39
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令和3年度 下期 学科試験 問39 解説 電気工事業法

「電気工事業の業務の適正化に関する法律」 において, 電気工事業者が, 一般用電気工事 のみの業務を行う営業所に備え付けなくても よい器具は。

  1. イ. 絶縁抵抗計
  2. ロ. 接地抵抗計
  3. ハ. 抵抗及び交流電圧を測定することができる回路計
  4. ニ. 低圧検電器 ✓ 正答

解説

電気工事業法に基づき、営業所に備え付けが義務付けられている測定器具は「電気の安全性を客観的に証明するためのもの」と記憶するのが早道です。絶縁抵抗計、接地抵抗計、回路計は数値として測定結果を記録・証明する際に必須ですが、検電器は単なる安全確認用であり、法律上の備付義務対象から外れています。

法律で定められた備付器具の範囲

電気工事業の業務の適正化に関する法律(電気工事業法)では、電気工事業者が営業所ごとに備えるべき器具を定めています。これには、工事完了後の検査や点検において、電気設備の安全性能を数値として確認するための計器が指定されています。

具体的には、電気工事業法施行規則第14条において、以下の3つが挙げられています。

  1. 絶縁抵抗計
  2. 接地抵抗計
  3. 回路計(抵抗および交流電圧を測定できるもの)

これらは、電気設備技術基準に適合しているかを判断するための、いわば「合否判定」を下すための基本セットです。一方で、低圧検電器は作業者が触れる前の安全確認には欠かせませんが、あくまで「その場での簡易的な確認用」という位置づけであり、法的な備付義務リストには記載されていません。

試験問題を解くための視点

この種の問題は、特定の法律の条文を暗記しているかを問うものですが、単なる丸暗記よりも「なぜこれが必要なのか」という目的を考えると忘れにくくなります。

試験において迷ったときは、「その器具を使って記録を残す必要があるか?」を考えてみてください。絶縁抵抗値や接地抵抗値は、工事後の報告書や検査記録に数値を記載する必要があります。回路計も電圧測定等の記録に使われます。これらに対し、検電器は「電気が来ているか・いないか」を確認するだけであり、記録として残すものではありません。このような「記録・証明の必要性」が法律上の備付義務の境界線になっています。

電気工事の現場における役割

実務において、これらの備付器具は非常に重要です。絶縁抵抗計は漏電の有無を確認し、接地抵抗計は保安接地が適切になされているかを判定するために必須です。第一種電気工事士は、これらの計器を使いこなし、測定値を正しく読み取り、基準を満たしているかを判断する責任を負います。

検電器はもちろん現場の必需品ですが、あくまで作業者の身を守るための「個人用装備」に近い性質を持っています。試験問題では、このように「絶対に持っていなければならない測定器」と「あると便利だが法的備付義務はないもの」を混同させることが多いため、法律の条文上の区分を整理しておくことが肝要です。

参考リンク

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