令和3年度 上期 筆記試験 問24 解説 配線器具の構造と用途
配線器具に関する記述として, 誤っている ものは。
- イ. 遅延スイッチは, 操作部を「切り操作」した後, 遅れて動作するスイッチで, トイレの換気扇などに使用される。
- ロ. 熱線式自動スイッチは, 人体の体温等を検知し自動的に開閉するスイッチで, 玄関灯などに使用される。
- ハ. 引掛形コンセントは, 刃受が円弧状で, 専用のプラグを回転させることによって抜けない構造としたものである。
- ニ. 抜止形コンセントは, プラグを回転させることによって容易に抜けない構造としたもので, 専用のプラグを使用する。 ✓ 正答
解説
この問題は、配線器具の構造と名称の正確な定義を問う知識問題です。正解を導くには、抜止形コンセントと引掛形コンセントの仕組みを明確に区別することが鍵となります。
抜止形と引掛形の構造的な違い
誤っている記述である「ニ」について確認します。抜止形コンセントは、プラグを差し込んだ後にひねることで固定する仕組みですが、使用するプラグは一般的な「平行刃」のプラグです。専用のプラグを必要とするのは「引掛形コンセント」であり、ここが問題文のひっかけポイントです。
一方、選択肢ハにある「引掛形コンセント」は、刃受が円弧状になっており、専用の引掛形プラグを差し込んで回転させることで物理的にロックします。これに対し、「抜止形」は一般的なプラグでも使用可能であり、プラグを差し込んで回転させると、コンセント内部の機構がプラグの刃を物理的に保持し、不意な脱落を防ぐ構造になっています。
配線器具の動作と用途
試験で問われやすい主要な配線器具の機能を整理しておきましょう。
・遅延スイッチ:タイマー回路を内蔵しており、照明や換気扇をオフにした後も、あらかじめ設定した時間だけ動作し続けるものです。換気扇の消し忘れ防止や、帰宅時の足元照明などで利用されます。
・熱線式自動スイッチ:赤外線センサーにより人体の温度変化(熱線)を感知します。人が近づくと自動でスイッチが入り、離れると一定時間後に消灯します。主に玄関、廊下、階段など、手がふさがっている可能性がある場所で活用されます。
現場で求められる知識の背景
電気工事の現場において、コンセントの選定は安全性に直結します。例えば、冷蔵庫や掃除機のように振動が発生する機器や、誤ってプラグが抜けると困る医療機器、あるいは特定の業務用機器には、抜止形や引掛形が適切です。
これらの器具を正しく識別できることは、単なる試験対策にとどまらず、適材適所の施工を行うための基礎体力となります。特に抜止形コンセントは、一般住宅の冷蔵庫用コンセントとしても頻繁に採用されるため、その構造を正確に理解しておくことは実務において必須の知識といえます。