第一種電気工事士試験 / 令和4年度 第一種 筆記試験 午後 / 問2
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令和4年度 第一種 筆記試験 午後 問2 解説 直流回路の電流計算

設問図

図の直流回路において,抵抗3Ωに流れる 電流I3の値[A]は。

  1. イ. 3
  2. ロ. 9
  3. ハ. 12 ✓ 正答
  4. ニ. 18

解説

この問題は、回路全体を単純な形に整理し、オームの法則と分流の法則を順次適用することで解くことができます。手順は以下の通りです。

  1. 回路の合成抵抗を計算し、全体に流れる電流を求める。
  2. 並列回路にかかる電圧を求める。
  3. オームの法則を用いて、目的の抵抗に流れる電流を算出する。

合成抵抗とオームの法則による全体電流の把握

回路図を見ると、まず電源に並列接続された上側のふたつの 6Ω6\,\Omega 抵抗が目に入ります。これらは並列接続されているため、合成抵抗 RpR_{p} は以下の式で求められます。

Rp=6×66+6=3ΩR_{p} = \frac{6 \times 6}{6 + 6} = 3\,\Omega

次に、この 3Ω3\,\Omega の区間と直列につながっている残りの部分の構成を考えます。図から、並列部分の右側には、6Ω6\,\Omega の抵抗と 3Ω3\,\Omega の抵抗がさらに並列に接続されていることが読み取れます。この部分の合成抵抗 RqR_{q} は、

Rq=6×36+3=2ΩR_{q} = \frac{6 \times 3}{6 + 3} = 2\,\Omega

となります。結果として、この回路は 3Ω3\,\Omega2Ω2\,\Omega が直列につながった構成となり、全体の合成抵抗 RallR_{all}3+2=5Ω3 + 2 = 5\,\Omega です。したがって、電源から流れ出る全電流 IallI_{all} は、

Iall=905=18AI_{all} = \frac{90}{5} = 18\,\text{A}

となります。

分流の法則を用いた電流の算出

全電流 18A18\,\text{A} が回路に入り、後半の 6Ω6\,\Omega3Ω3\,\Omega が並列になっている箇所で分流します。抵抗 3Ω3\,\Omega に流れる電流 I3I_{3} を求めるには、分流の法則を使用します。分流の法則は、並列回路において「全体の電流を、反対側の抵抗値の比で分ける」というものです。

I3=Iall×66+3=18×69=18×23=12AI_{3} = I_{all} \times \frac{6}{6 + 3} = 18 \times \frac{6}{9} = 18 \times \frac{2}{3} = 12\,\text{A}

このように、回路をブロックごとに整理して計算することで、複雑な直流回路も確実に解くことができます。

回路理論の実践的な活用

この問題は、電気工事士の実務で必須となる「負荷容量の計算」や「電圧降下の見積もり」の基礎となります。現場では、幹線から分岐した先でどのように電流が分配されるかを瞬時に判断する必要があります。

特に、合成抵抗を求める能力と、電圧・電流の配分関係を理解しておくことは、配線設計や保護機器(ブレーカー)の選定においてミスを防ぐための最も重要な判断基準です。単なる計算問題としてだけでなく、回路の中に流れるエネルギーの道筋をイメージできるようになると、試験本番での応用力も大きく向上します。

参考リンク

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