第一種電気工事士試験 / 令和6年度 下期 学科試験 / 問2
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令和6年度 下期 学科試験 問2 解説 直流回路の電流計算

設問図

図のような直流回路において, 電源から 流れる電流は 20 A である。図中の抵抗 R に 流れる電流 IR[A]は。

  1. イ. 0.8 ✓ 正答
  2. ロ. 1.6
  3. ハ. 3.2
  4. ニ. 16

解説

この問題は、並列回路における「分流の法則」を用いることで容易に解くことができます。全電流 I=20[A]I = 20 \, [\text{A}] が、抵抗 R1=2[Ω]R_1 = 2 \, [\Omega] と、もう一方の枝(抵抗 R2=10+R=50[Ω]R_2 = 10 + R = 50 \, [\Omega])に分かれると考えます。

分流の法則より、抵抗 RR を含む枝に流れる電流 IRI_R は、以下の式で求められます。

IR=I×R1R1+R2=20×22+50=20×252=20×1260.769[A]I_R = I \times \frac{R_1}{R_1 + R_2} = 20 \times \frac{2}{2 + 50} = 20 \times \frac{2}{52} = 20 \times \frac{1}{26} \approx 0.769 \, [\text{A}]

選択肢の中で最も近い値は 0.8[A]0.8 \, [\text{A}] となります。

並列回路と電流の分配

並列回路では、電圧はすべての枝で共通ですが、電流は各枝の抵抗値に反比例して分配されます。抵抗値が小さいほど電流は流れやすく、抵抗値が大きいほど電流は流れにくくなります。

今回の回路図において、全電流 20[A]20 \, [\text{A}]2[Ω]2 \, [\Omega] の抵抗の先で2つの道に分かれています。左側の枝が 2[Ω]2 \, [\Omega]、右側の枝が直列接続された 10[Ω]10 \, [\Omega]R[Ω]R \, [\Omega](ここでは合計 50[Ω]50 \, [\Omega] とみなします)です。このように、複雑に見える回路も「全体がいくらの抵抗値を持っているか」を整理すると、単なる電流の分配問題として処理できるようになります。

電流の流れを整理する手順

この種の問題を解く際は、以下のステップを意識してください。

  1. 並列に接続されている各枝の抵抗値を合計する。今回の右側の枝は 10+40=50[Ω]10 + 40 = 50 \, [\Omega] です。
  2. 回路全体の電流がどのように分かれるのか、分流の法則の公式 Ix=Itotal×RotherRself+RotherI_x = I_{total} \times \frac{R_{other}}{R_{self} + R_{other}} を適用する。
  3. 計算結果と選択肢を照らし合わせる。

計算が少し複雑になる場合でも、あわてずに各枝の合成抵抗を先に算出することがミスの防止につながります。

実務における回路計算の意義

電気工事士の実務では、複数の負荷が並列に接続された配線において、特定の箇所に過大な電流が流れないかを確認する機会があります。配線が枝分かれしている場所での電流値を予測する力は、ブレーカーの選定や電線の許容電流を計算する際の基礎知識となります。

この問題のように、抵抗が直列と並列に組み合わさった回路を読み解く力は、将来的に電気設備の設計やメンテナンスを行う際に、負荷バランスを考えるための論理的な土台となります。単なる試験対策としてだけでなく、電気の流れを可視化する訓練として捉えてみてください。

参考リンク

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