第一種電気工事士試験 / 令和7年度 下期 学科試験 / 問21
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令和7年度 下期 学科試験 問21 解説 受電設備の主遮断装置

キュービクル式高圧受電設備の主遮断装置 として、不適切なものは。

  1. イ. 受電設備容量 500 kV・A の高圧受電設備に高圧交流遮断器(CB形)
  2. ロ. 受電設備容量 400 kV・A の高圧受電設備に限流ヒューズ付高圧交流負荷開閉器(PF・S形) ✓ 正答
  3. ハ. 受電設備容量 300 kV・A の高圧受電設備に高圧交流遮断器(CB形)
  4. ニ. 受電設備容量 200 kV・A の高圧受電設備に限流ヒューズ付高圧交流負荷開閉器(PF・S形)

解説

この問題の正解を導くための鍵は、受電設備容量に応じた主遮断装置の選定基準(300kVAという境界値)を暗記しているかどうかです。

受電設備容量と主遮断装置の選定ルール

高圧受電設備において、過電流遮断機能を持つ装置を選定する際、設備容量に応じて以下の基準が設けられています。

・300kVA以下の場合:限流ヒューズ付高圧交流負荷開閉器(PF・S形)の使用が可能です。 ・300kVAを超える場合:原則として高圧交流遮断器(CB形)の設置が必要です。

このルールに基づくと、選択肢ロの400kVAは300kVAを超えているため、PF・S形を使用することはできません。これが不適切と判断される根拠となります。

遮断器と負荷開閉器の役割の違い

試験において混同しやすいのが、CB(Circuit Breaker)とPF・S形(Power Fuse + Switch)の役割です。

CB形は、電気回路の開閉機能だけでなく、過電流や短絡電流を検出し、自ら回路を遮断する機能を持っています。これは保護協調を細かく設計できるため、大規模な設備に適しています。

一方、PF・S形は、負荷開閉器自体には過電流遮断機能がありません。そのため、短絡電流のような大きな電流を遮断するために「限流ヒューズ」を組み合わせています。コスト面では有利ですが、ヒューズによる遮断は溶断という不可逆的な動作であるため、頻繁に事故が想定される大規模設備には不向きとされ、小規模な設備向けに限定されています。

実務における設備設計の考え方

この問題の教育的意図は、単なる容量の暗記にとどまりません。設備設計において「何をどこまで守るべきか」という設計思想を理解させることにあります。

実務において、受電容量が300kVAを境に選定が変わる理由は、短絡電流の大きさと保護性能のバランスにあります。300kVA以下の小規模設備では、ヒューズの溶断というメンテナンスコストを許容することで設備全体を安価に構築できます。しかし、これを超える容量になると、より精密な保護性能と復旧の利便性(遮断器なら再投入が可能)が求められます。

試験対策としては、300kVAという数字を「PF・S形の限界点」として強く認識しておくことが、この種の問題を確実に得点源にするための近道です。

参考リンク

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