第一種電気工事士試験 / 令和8年度上期 学科試験 / 問25
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令和8年度上期 学科試験 問25 解説 コンセントの種類

設問図

写真に示す配線器具の名称は。

  1. イ. 接地端子付コンセント
  2. ロ. 抜止形コンセント
  3. ハ. 防雨形コンセント
  4. ニ. 医用コンセント ✓ 正答

解説

器具中央にある四角で囲まれたHのマークと、背面から伸びている緑色の接地用リード線に着目して識別します。この特徴は、病院などの医療施設で使用される医用コンセント(JIS T 1021適合品)に特有のものです。

医用配線器具を見分けるポイント

写真の器具には、一般的なコンセントには見られないいくつかの特徴があります。

まず、表面の中央部にあるHの刻印です。これはHospital(病院)の頭文字を意味しており、医療用であることを示しています。また、この写真ではモノクロですが、実際の製品では、接地端子部分や本体の色が赤、緑、チョコ、白などの色分けをされていることが多く、電源の系統(一般回路、非常用回路、瞬時停電再始動型非常電源など)を識別できるようになっています。

次に、背面から伸びている緑色のリード線です。これは医用コンセントの大きな特徴の一つで、高い信頼性が求められる接地(アース)を確実に行うためのものです。医療現場では、患者の体に直接触れる電子機器が多く使用されるため、わずかな漏電や電位差が重大な事故につながります。そのため、コンセント自体に強固な接地を施すためのリード線があらかじめ取り付けられています。

選択肢の消去法による判断

他の選択肢と比較することで、より確実に正解を導き出すことができます。

イの接地端子付コンセントは、洗濯機や電子レンジの設置場所によく見られるもので、アース線を差し込むための端子がありますが、写真のような太いリード線が直接出ていることはありません。

ロの抜止形コンセントは、プラグを差し込んで右に回すとロックされる構造です。刃受けの穴が円弧を描いたような特殊な形状をしていますが、写真の刃受けは一般的な平行型です。

ハの防雨形コンセントは、屋外で使用することを前提としているため、プラスチック製のカバーやパッキンが備わっています。写真のような露出した金属枠(取付枠)が見える状態ではありません。

以上の点から、消去法でもニが正解であると判断できます。

医療現場における安全の要

この問題で問われている知識は、単なる器具の名称暗記にとどまりません。医療施設における電気設備には、一般家庭やオフィスとは比較にならないほど厳しい安全基準が設けられています。これを医用接地方式と呼びます。

例えば、心臓手術などを行う部屋では、マイクロショック(心臓に直接微弱な電流が流れて致命的な事態になること)を防ぐため、等電位接地という非常に高度な接地システムが構築されます。医用コンセントは、そのシステムの一端を担う重要なパーツです。

第一種電気工事士は、工場やビルだけでなく、病院のような大規模な施設の管理や施工に携わる機会があります。そのため、命に直結する医療用器具の特殊な構造や、JIS規格に基づいた正しい識別能力が求められているのです。

参考リンク

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