令和6年度 上期 学科試験 問4 解説
定格電圧V[V],定格電流I[A]の三相誘導電動機を定格状態で運転したところ,消費電力がP[kW]であった。この電動機の力率[%]を表す式は。
- イ. P / √3VI × 10^5 ✓ 正答
- ロ. √3P / VI × 10^5
- ハ. √3VI / P × 10^5
- ニ. VI / √3P × 10^5
解説
三相誘導電動機の消費電力の公式 を使い、力率 を求める式に変形したあと、パーセント表記にするために100を掛けるという手順で解きます。
三相電力の基本式を理解する
三相回路において、電圧 [V]、電流 [A]、力率 のときの消費電力 [W] は以下の式で表されます。
ここで注意すべき点は、問題文で与えられた電力が [kW] であるということです。単位を [W] に合わせるために、 [kW] を [W] と置き換えます。すると公式は以下のようになります。
この式から力率 について解くと、
となります。さらに、問題文の選択肢は力率をパーセントで求めているため、この値に100を掛けます。
よって、選択肢イが正解となります。
この公式が使われる場面
電気工事士試験において、この「三相電力の式」は非常に重要です。三相誘導電動機のほか、三相負荷の計算問題全般で頻出します。
よくある出題パターンとしては、以下の3種類があります。
- 電圧、電流、力率から消費電力を求める計算(公式をそのまま使う)
- 消費電力、電圧、電流から力率を求める計算(今回の問題)
- 効率や力率が絡んだ配線工事における電流値の推定
特に力率を求める問題では、今回のように単位の変換(kWからWへ)を忘れると計算が合わなくなります。kWが混ざっているときは、必ず最初に1000倍してWに直す癖をつけておきましょう。また、(約1.732)を忘れないことも三相回路の計算における鉄則です。
単相回路の と混同しないよう、三相回路には必ず「」が付くことをセットで記憶しておいてください。