第二種電気工事士 / 令和6年度 上期 学科試験 / 問3
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令和6年度 上期 学科試験 問3 解説

電線の接続不良により,接続点の接触抵抗が0.2Ωとなった。この電線に15Aの電流が流れると,接続点から1時間に発生する熱量[kJ]は。ただし,接触抵抗の値は変化しないものとする。

  1. イ. 11
  2. ロ. 45
  3. ハ. 72
  4. ニ. 162 ✓ 正答

解説

この問題は、電気による発熱量(ジュール熱)を求める計算です。以下の手順で計算します。

flowchart TD
  A[公式 H=I^2Rt] --> B[I=15A, R=0.2Ω, t=1h]
  B --> C[t=3600s に換算]
  C --> D[H=15^2×0.2×3600=162000J]
  D --> E[162kJ]
  1. ジュール熱の公式 H=I2RtH = I^2Rt を準備します。
  2. 与えられた数値を代入します。電流 I=15[A]I = 15 [A]、抵抗 R=0.2[Ω]R = 0.2 [\Omega]、時間 t=1[時間]=3600[]t = 1 [時間] = 3600 [秒] です。
  3. 計算を実行します。H=152×0.2×3600=225×0.2×3600=162000[J]H = 15^2 \times 0.2 \times 3600 = 225 \times 0.2 \times 3600 = 162000 [J] となります。
  4. 単位を [J][J] から [kJ][kJ] に換算するため、1000で割ります。162000÷1000=162[kJ]162000 \div 1000 = 162 [kJ] となり、正解はニです。

ジュール熱の公式について

ジュール熱とは、電線や電気器具などの抵抗に電流が流れたときに発生する熱エネルギーのことです。公式 H=I2RtH = I^2Rt において、各記号が表す物理量は以下の通りです。

HH:発生する熱量 [J](ジュール) ・II:電流 [A](アンペア) ・RR:抵抗 [Ω](オーム) ・tt:時間 [s](秒)

ここで最も注意すべき点は、時間 tt の単位です。試験問題では「1時間」などと与えられることが多いため、必ず秒に直す必要があります。1時間=60×60=36001時間 = 60分 \times 60秒 = 3600秒 という変換を忘れないようにしましょう。

実務と試験における重要性

この知識は、電気工事の安全性を考える上で非常に重要です。電気工事の現場において、電線の接続不良や端子の緩みが生じると、そこには不要な接触抵抗が発生します。この状態で大きな電流が流れると、公式の通り電流の2乗に比例して熱が発生するため、接続部が異常に加熱されます。

これが「トラッキング現象」や「接触不良による過熱」の原因となり、最悪の場合は配線火災を引き起こします。第二種電気工事士の試験では、このように「接続が不完全だと熱を持つ」という物理的背景を理解しているかを問う問題が頻出します。

計算パターンの整理

この種の問題では、以下の要素を入れ替えて出題されることがあります。

・電力量の換算:[J][J](ジュール)と [Wh][Wh](ワット時)の換算が問われる場合もあります。1Wh=3600J1Wh = 3600J です。 ・変数の特定:電流や抵抗の値を未知数として、発生した熱量から逆に抵抗値を求めさせるパターンも考えられます。

いずれの場合も、公式 H=I2RtH = I^2Rt を正しく運用できるようにし、単位の換算ミス(特に時間と1000の倍数)に気をつけることが合格への近道です。

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