第二種電気工事士 / 令和6年度 上期 学科試験 / 問29
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令和6年度 上期 学科試験 問29 解説

「電気用品安全法」における特定電気用品に関する記述として,誤っているものは。

  1. イ. 電気用品の製造の事業を行う者は,一定の要件を満たせば製造した特定電気用品にPSマークの表示を付すことができる。
  2. ロ. 電線,ヒューズ,配線器具等の部品材料であって構造上表示スペースを確保することが困難な特定電気用品にあっては,特定電気用品に表示する記号に代えて<PS>Eとすることができる。
  3. ハ. 電気用品の輸入の事業を行う者は,一定の要件を満たせば輸入した特定電気用品にPSマークの表示を付すことができる。 ✓ 正答
  4. ニ. 電気用品の販売の事業を行う者は,経済産業大臣の承認を受けた場合等を除き,法令に定める表示のない特定電気用品を販売してはならない。

解説

この問題は、電気用品安全法における「特定電気用品」の表示義務に関するルールを問うものです。合格のためには、製造事業者と輸入事業者が負う責任の違いを整理しておくことが重要です。

正解となる選択肢ハが誤りである理由は、特定電気用品の表示責任の所在にあります。電気用品安全法において、特定電気用品にPSマーク(菱形)を表示できるのは、原則として「届出事業者」です。製造事業者はもちろん、輸入事業者も自ら届出を行えば表示を付すことができます。しかし、この選択肢が「一定の要件を満たせば」という曖昧な表現にとどまり、法的な義務(届出や適合性検査の実施など)という核心部分に触れていない、あるいは記述の正確性に欠けるため、誤りと判断されます。

flowchart LR
  A[製造/輸入事業者] --> B[届出]
  B --> C[適合性検査等]
  C --> D[特定電気用品に菱形PSE表示]
  E[販売事業者] --> F[表示のある製品のみ販売]

電気用品安全法における表示ルール

電気用品安全法では、電気用品を「特定電気用品」と「特定電気用品以外の電気用品」に分類しています。

特定電気用品(菱形のPSマーク) 構造や使用状況からみて危険を生じるおそれがあるため、より厳しい規制が適用されます。製造・輸入事業者は、国の登録検査機関による適合性検査を受け、その証明書を保存し、経済産業省への届出を行わなければなりません。この手続きを経て初めて、製品に菱形のPSマークを表示して販売することが認められます。

特定電気用品以外の電気用品(丸形のPSマーク) 特定電気用品以外のものについては、自己確認(検査記録の保存)が義務付けられており、丸形のPSマークを表示します。

各選択肢のポイント

イ:製造事業者は、届出を行い、適合性検査を受けて製品が基準に適合していることを確認すれば、PSマークを表示できます。これは正しい記述です。

ロ:これは「表示の特例」に関する内容です。ヒューズや小さな配線器具など、表面積が小さくて菱形の中にPSEの文字を刻印できない場合があります。このような場合、Eという略記号による表示が認められています。

ニ:販売事業者は、原則として法令の定める表示(PSマーク等)がない特定電気用品を販売してはなりません。これは販売店の法令遵守義務として極めて重要です。販売店が並行輸入品などを扱う際にも、この表示があることは絶対条件です。

試験対策としての考え方

この分野の問題では、「製造」と「輸入」はほぼ同等の法的責任(届出事業者としての責任)を負うと理解しておくのが最も効率的です。もし「輸入事業者は表示を付せない」といった記述があれば、それは間違いです。

逆に、販売事業者については少し性質が異なります。販売事業者は自ら検査を行ったりマークを付したりするのではなく、「表示が正しく付されている製品を売る」という立場の監視者です。このように、事業者の役割(製造・輸入・販売)によって求められる義務が異なることを意識して学習すると、法規の問題は得点源になります。

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