令和6年度 上期 学科試験 問30 解説
「電気設備に関する技術基準を定める省令」に関する記述として,誤っているものは。
- イ. 電圧の種別である低圧,高圧及び特別高圧を規定している。
- ロ. 電気設備は,感電,火災その他人体に危害を及ぼし,又は物件に損傷を与えるおそれがないように施設しなければならないと規定している。
- ハ. 「電気機械器具」とは,電路を構成する機械器具をいうと定義されている。
- ニ. 「電線」とは,通常の使用状態で電気が通じているところをいうと定義されている。 ✓ 正答
解説
この問題は、電気設備に関する技術基準を定める省令の定義を問う知識問題です。正解を導くための鍵は「電線」と「充電部」という言葉の明確な違いを理解しているかどうかにあります。
正解となる選択肢ニは「電線」の定義として誤っています。「通常の使用状態で電気が通じているところ」という定義は「充電部」を指す言葉です。電線とは、電気を供給するために使用する導体そのものを指す言葉であり、被覆の有無や種類に関わらず、電路として構成される導体を意味します。
flowchart TD A[用語] --> B[電線] A --> C[充電部] A --> D[電路] B --> B1[電気供給に使う導体] C --> C1[通常使用で通電している部位] D --> D1[通常使用で通電している施設部分]
各選択肢の根拠を確認しましょう。
選択肢イは正しい記述です。この省令では電圧の区分を明確に定義しており、低圧(直流750V以下、交流600V以下)、高圧(低圧を超え7,000V以下)、特別高圧(7,000Vを超えるもの)と分類しています。これらは後の配線工事や絶縁性能を判断する基準となる重要な基礎知識です。
選択肢ロも正しい記述です。電気設備技術基準の第3条には、感電、火災、または人体や物件への危害防止に関する基本方針が明記されています。これはすべての電気設備が守るべき大原則であり、保安の根本となる概念です。
選択肢ハも正しい記述です。「電気機械器具」とは、電路を構成する機械器具、例えば変圧器、電動機、開閉器などを指します。
今回の問題のような定義を問う出題は、筆記試験の問30付近で頻出です。特に以下の用語は混同しやすいため、混同しないように整理しておきましょう。
- 電線:電気を供給するために使用する導体。
- 充電部:通常の使用状態で電気が通じているところ(電線の導体部分や、機器の端子部分など)。
- 電路:通常の使用状態で電気が通じている施設の部分。
- 電気機械器具:電路を構成する機械器具。
これらの定義は、実務上の安全ルールである「電気設備技術基準」の根幹を成すものです。試験対策としては、単に暗記するだけでなく、例えば「電線は導体である」「充電部は通電している部位を指す」といったように、概念のイメージを結びつけて覚えると忘れにくくなります。
参考資料 電気設備に関する技術基準を定める省令(e-Gov法令検索) https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=409M50000800052